ミーティアの工房~魔術と錬金術~ 登場人物紹介

山のタル

セレスティアの屋敷

 ・セレスティア:今作品の主人公。

 海のような深い青色のショートヘアー、160センチ程の小柄な身長に白衣が普段着の女性。

 淵緑の森と呼ばれる森の奥にひっそりと建つ屋敷の主で、魔術を基礎として『錬金術』という新しい術を開発した。

 いつも屋敷に篭り、錬金術の研究に明け暮れている。

 錬金術を用いたゴーレム作成を得意としており、ミューダの魔術技術を合わせることで高性能のゴーレムを創り出す『特殊ゴーレム化』の実験に成功。使用人を特殊ゴーレム化した技術で自分の体を作り替え、老いない身体を手にいれた。

 屋敷にいる5人の使用人に、自分の代わりに屋敷の色々な事を任せている。

 貿易都市で活動する際は、面倒事を避けるために“ミーティア”という偽名を使用している。

 面倒事は極力避けるようにしているが、義理堅い性格の為、知り合いの頼みは断りづらい。昔なじみの付き合いであるマイン公爵家の頼みをよく聞いては、何かと面倒事に巻き込まれている。

 プアボム公国のマイン領では“淵緑の魔女えんりょくのまじょ”という二つ名で呼ばれ、伝承と共に恐れられている。

 マイン領の領主であるマイン公爵家とは親交があり、協力関係にある。




 ・ミューダ:セレスティアの屋敷に住み込んでいる魔術師。

 ダークシルバーの髪に深紅の瞳、愛用の黒いローブを着ている男性。身長は180センチ程。

 とある事象がきっかけで、90年前にセレスティアの屋敷に住み込むことになった。

 魔術の才能は計り知れず、魔術の研究に余念がない。本人曰く、魔術の基礎を作り上げたらしい。

 セレスティア同様、屋敷の自室で魔術の研究をしているが、セレスティア以上に自室に籠って研究に明け暮れている。

 元は人間だったそうだが、長い年月を経て膨大な魔力を獲得し、人類の最高到達点である“神人”に進化した。神人となり老いない身体と有り余る魔力を得たミューダはほぼ不死身である。

 本人曰く、「魔術で自分に並ぶ者はいない!」ということらしい。

 生態系最強の竜種であるスペチオの親友で、スペチオの娘のティンクを預かり、セレスティアの屋敷に連れて来た。




 ・アイン:使用人のリーダー。

 セレスティアが作った高性能ゴーレムの一人。

 髪の色と同じ赤色のメイド服を着用する、身長175センチの女性。

 学習能力が極めて高く、大抵のことは1度体験すれば覚える事ができる。

 使用人としての技術も高次元で、全力を出せばアイン一人で広い屋敷の家事を全てこなすことが可能。ただし負荷が大きすぎるので、普段は使用人達のリーダー兼サポート役として裏方に徹している事が多い。現在は新人使用人のモランとエイミーの教育係も務めている。

 他のゴーレム達とリンクする能力を与えられており、情報を瞬時に共有することが可能。

 ニーナは双子の妹である。

 元々孤児の人間だったが、二代前のマイン公爵により、妹のニーナとマイン公爵の秘書だったサムスと一緒にセレスティアの屋敷に連れて来られ、使用人として働く事になった。

 そして、セレスティアの高性能ゴーレムを作る実験で、ゴーレムとして生まれ変わることになった。




 ・ニーナ:三度の飯より掃除が好き!

 セレスティアが作った高性能ゴーレムの一人。

 髪の色と同じ青色のメイド服を着用する身長170センチの女性。

 とても綺麗好きな性格で、掃除が大好き。掃除に関しては凄まじい意欲を持っていて、時に暴走することも……。

 また、工作することも大好きで、日曜大工も職人レベルの腕前であり、セレスティアの屋敷の家具のほぼ全てがニーナの手作りである。

 魔術の才能もありミューダから魔術を教わったが、勝手に独自アレンジを加えた『掃除用魔術』へと昇華させてしまい、ミューダから「才能の無駄使い」と言われてしまう。

 アインは双子の姉で、ニーナが掃除意欲に燃え暴走すると、いつも実力行使で止めに来る。

 現在は貿易都市に出稼ぎに行っており、『美化清掃員』と『宿屋従業員』の二つの仕事を掛け持ちしている。

 元々孤児の人間だったが、二代前のマイン公爵により、姉のアインとマイン公爵の秘書だったサムスと一緒にセレスティアの屋敷に連れて来られ、使用人として働く事になった。

 そして、セレスティアの高性能ゴーレムを作る実験で、ゴーレムとして生まれ変わることになった。




 ・サムス:真面目な苦労人。

 セレスティアが作った高性能ゴーレムの一人。

 プラチナブロンドの髪に黒の執事服を着た、身長190センチの長身の男性。

 真面目でキッチリした性格で、屋敷の住人達の中でもかなり頭が良い頭脳担当。屋敷の雑務全般や財務関係の責任者を任されている。

 買い出しも率先的に行い、近くの街へ買い出しに行く際はクワトロやティンクとよく一緒に行っている。

 最近は、勝手に無茶をするセレスティアやミューダの行動に頭を抱えることが多い。

 現在は貿易都市に出稼ぎに行っており、『管理棟雑務員』として働いている。金色の懐中時計に入ったサポート役のユノと共に日々の激務に奔走している。

 元々は二代前のマイン公爵の秘書を務めていたが、孤児だったアインとニーナをセレスティアの屋敷に連れて行った時、二代前のマイン公爵にセレスティアの使用人として屋敷で働くように命じられて今に至る。

 アインとニーナの高性能ゴーレム化実験が成功した際に、セレスティアにずっと仕える事が出来る様にと、自らも高性能ゴレーム化を望んだ。




 ・クワトル:イケメン料理人。

 セレスティアが作った高性能ゴーレムの一人。

 黒髪に白のコック服を着用した身長170センチの男性。

 誰に対しても丁寧な口調で接しする優しい雰囲気と、整った顔立ちの相乗効果でイケメン度数がかなり高い。

 料理が得意で、腕は貴族専属の料理人以上。セレスティアの屋敷では料理長を務めていて、常に新しい料理の開発に余念がない。

 屋敷の裏庭には畑を作っていて、そこで野菜などを自家栽培している。

 食材には拘る為、買い出しの時はいつもサムスと一緒に街に行っている。

 元々セレスティアに仕えていた老齢の料理人だったが、サムスと同じくセレスティアにずっと仕える為に、高性能ゴーレム化を受け若々しい体を手に入れた。

 現在はティンクと共に出稼ぎに行き、『ドラゴンテール』というパーティー名でハンター登録をして、日々資金を稼いでいる。ランクはA。

 料理で培った“捌く”技術を剣に活かし、前衛の剣士をしている。




 ・ティンク:小さな怪物。

 セレスティアが作った高性能ゴーレムの一人。

 コーラルピンクの髪に鮮やかな緑色のメイド服を着た身長150センチの小柄な女の子。髪と服の色合いと小柄な可愛い見た目は、まるで草原に咲く一輪の可憐な花のようである。

 明るく素直な性格で、セレスティアやミューダのお世話係をしている。

 見た目通り心が幼く好奇心が旺盛で、セレスティアとミューダから色々な事(主に魔術や錬金術)を教えてもらい、スポンジのようにその技術をどんどん吸収している。最近では、二人の助手を務められるくらい成長している。

 ティンクは生態系最強と称される竜種、スペチオの一人娘である。

 スペチオはティンクを鍛える修行の一環でセレスティアとミューダに預けられた。セレスティア曰く、育児放棄らしい。

 アイン達の高性能ゴーレム化を見て、ティンクもさらなる強さを得るために自ら高性能ゴーレム化を望んだ。

 高性能ゴーレム化したティンクは、身体能力や身体の魔力回路が最適化された。その後の特訓の成果もあり、今では“竜化”無しで親のスペチオ(人間形態)に匹敵するほどの強さを手に入れた。

 現在はクワトルと共に出稼ぎに行き、『ドラゴンテール』というパーティー名でハンター登録をして、日々資金を稼いでいる。ランクはA。

 ティンクは驚異的な身体能力から繰り出す物理戦を得意としているが、それだと強過ぎて目立ってしまうので、魔術師として登録している。




 ・モラン:好奇心の強い家出少女。

 セレスティアが貿易都市で使用人として雇った、翼人族の少女。

 身長はティンクよりやや大きい155センチ。短くふんわりとした羽毛の様な栗色の髪を、母の形見である白い羽の髪飾りでツインテールにしている。

 丸い眉毛に小さく丸い目の小鳥の様な可愛いい顔つきが特徴で、背中からは髪と同色で上半身と同じくらいの大きさがある大きな翼が生えている。

 天空に浮かぶ翼人族の楽園『浮遊島』で暮らしていたが、過保護の父親から許可を貰えなかった。実家から碌に出ることも叶わない生活に嫌気が差して、家出を決行し貿易都市にやって来た。そしてセレスティアと出会い、セレスティアの屋敷で使用人として働く事になった。

 毎日が暇で、実家で働いていた使用人達から色々教わっていた為、家事全般はかなり得意。好奇心が強く、色々な知識を得られる読書が趣味。最近はエイミーと共に、セレスティアから『自然科学』と『錬金術』の講義を受けている。

 父親は浮遊島で権力のある三翼の一人。母親はモランが赤ん坊の時に病死。

 モランは五人兄弟の末っ子で、兄と姉が二人ずついてる。




 ・ユノ:狂愛の兎人ラビットマン

 貿易都市の地下に『悪魔の本』と言われ、本の姿で幽閉されていた兎人ラビットマンの女性。

 “生物の魂の色を見る”ことが出来る、珍しい目を持っている。ミューダに対して強い愛情を抱いており、よく暴走する。

 師匠として、そして一人の異性として敬愛していた師匠ミューダに愛を打ち明けたが、その時に暴走してしまい魂を本に封印されてしまった。その後、流れに流れて貿易都市にやって来て八柱オクタラムナのメールと知り合い友達となる。

 その後、サムスとの出会いを切っ掛けにミューダと再会し、セレスティアの計画に協力したことで無事に新しい肉体を手に入れた。

 ミューダの一番弟子と名乗るだけあって、魔術の腕はティンク以上。そしてミューダが得意としている魂を操る魔術、『魂操魔術』の開祖である。




 ・スズカ&モンツア:魔改造・元軍馬。

 セレスティアが淵緑の森で放し飼いにしている大きな体格の二頭の馬。

 二頭は元々マイン領主軍で名を馳せた軍馬だったが、怪我の後遺症により殺処分されそうになった。そこを先代のマイン公爵がセレスティアに預け、セレスティアが高性能ゴーレム化したことで生まれ変わり、正式にセレスティアの馬となった。

 ゴーレム化したことで生物が備えているリミッターが解除された上に、能力の向上もされたことによって、軍馬時代よりも速く走れる強靭な肉体を手に入れた。

 濃い黄褐色の被毛で“栗毛”と呼ばれる毛色の馬がスズカ。黒色の被毛で“青鹿毛あおかげ”と呼ばれる毛色の馬がモンツアである。

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