第54話 句読点多め!!
「ご主人様、兵が動き出しました」
アルファさんの報告を受けて離宮から出る。
武装した一団が街道を進んでいる。
月明かりの届かない夜の林道、松明の灯りが揺れている。
「では、予定通り。
盗賊集団に話し合いも必要ない。開幕一発〈
アルファさんには今回
ふたりとも〈認識阻害Lv1〉をかけて道の脇に避ける。
レベル1は、そこにいるけど気にならないというところ。
信号や駅のホームで隣で一緒に待ってる人とかそんな感じ。離れたらもう顔も思い出せない。
まあこの状況で超絶美人メイドとすれ違ってなんの違和感も感じないというのは、なかなかの異常事態。
50人ほどの隊列に食い込む。
10人ほどすれ違ったところでアルファさんの〈
まさかとは思ってたけどほぼ全滅。膝をついて耐えてるのが1割弱、びっくりしてるのが隊長っぽいのと参謀っぽい魔法撃ってきそうなのの2人だけ。
隊長っぽい奴に〈手加減〉と虎の子の金貨1万枚スキル〈空間斬〉を乗せた『棒』で、全力で、脳天唐竹割りを、ぶちかます!!
句読点多め!!
斬線は確実に隊長の身体を通ったと思う。
斬った感覚と3トンで何かを叩き潰した感覚、〈手加減〉が発動して99%以上ほとんどの力がどこかに消えた感覚と、いろいろ混じって何が起こったのかわからない。
考えるのは後、もうひとりインテリっぽい奴の頭に横薙ぎでフルスイング。
こめかみに綺麗に入った横薙ぎが顔面というか脳みそを爆散させる生々しい感覚。
魂に一度桁違いのオーバーキルダメージ入れてから〈手加減〉のスキルで霧散する、なかったことになる、みたいな?
「「ひいいぃぃぃあああぁぁぁっ!・・・」」
隊長&参謀が本気でガチ泣きを始めてしまった。
突然降りかかってきた災難、オーバーキルダメージはどれだけ衝撃的だったのだろうか。
見回して状況確認してみると、アルファさんの残党処理も終わったところだった。
全員漏れなく〈箱庭〉の反省部屋にご招待だ!
アルファさんが念動っぽいスキルで浮かせて手元につれてきてくれる。
〈自動回収〉スキルで装備を剥いで、そのまま〈箱庭〉の反省部屋に放り込む。
反省部屋に〈
〈サイレンス〉は大事。狭い部屋に詰め込んでおくと、よからぬ相談を始めて逆恨み方向に団結、ちゃんと反省してくれなくなるかもしれない。
アルファさんに指摘された通り、もうこのまま先に進んで一人で暴れてそれだけで終わるんじゃないだろうか。
舐めプにもほどがある。
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