妖狐のヨウコちゃん
牧村 美波
第1話 ヨウコちゃんの求コン
「ハルト、今日こそ
「ごめんなさいっ!」
ある夏の日曜日の午後。
「どうしてダメなの?」
「だ、だってオレ、中学生だよ!?」
「ちゅうがくせい?じゃなければいい?」
「そういうことじゃないってば…。」
こんなやり取りをもう二週間くらい
「何がダメ?カワイイ子じゃないから?」
あまりにも
「とにかくごめん!理由は言わなくたって分かってるはずだろ?」
「分かんない!分かんないよー!…ぐすっ…。」
今にも
「
「アレもダメ…これもダメって…うわーんっ!」
とうとう
「あーら、よしよし。こんなカワイイ子を
いつの間にか
「さっきね、ヨウコちゃんのためにさつまあげ買ってきたのよ。食べる?好きでしょ?」
「オカアサン、ヤサシイ。アリガトウ。」
「お母さん!
「
「今、中学生男子にサラッとへんなこと言った気がするんだけど、まずはオレたちを見てギモンを持ちましょうか?」
「何よ?モフモフした
だーかーら!と思わず
「まずは
さっきのカワイイ女の子の姿はどこにもない。いるのはどこからどう見ても母親になついて、シッポをふっているキツネなのだ。
「うーん…見なれちゃったかな?」
ノンキな母親にため
「お母さん、私はヨウコちゃんじゃなくて
「きゅ、
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