第6話

9月21日の朝9時過ぎのことであった。


きよひこの家の両親ときょうだいたちが暮らしている住居の居間に、たけひこが働いていた運送会社の社長さんとたけひこが就職をした時に必要な保証人でたけひこが高校時代の時の担任の先生が来ていた。


たけひこが起こした問題をどのようにして解決をして行くのかをみなで話し合っていた。


きよひこの両親は、運送会社の社長さんに必死になりましてわびていた。


しかし、社長さんはしくしく泣きながら絶対に許さんと怒っていた。


たけひこが起こした事件の後始末は、保証人であるたけひこの高校時代の担任の先生が引き受けると言うたので、問題は一応収束した。


それから6時間後のことであった。


よしえは、沈痛なおもむきで夕食の買い出しに行った。


場所は、JRと地下鉄の金山駅の南東側にあるイオンモールにて…


よしえは、食品売り場で今夜の晩ごはんはどうしようかと想いながら買い出しをしていた。


しかし、晩ごはんの食材を選ぶ気にはなれなかった。


買い出しをやめたよしえは、そのまま帰宅した。


よしえがイオンモールを出てから数分後のことであった。


よしえのスマホに、電話の着信音が鳴ったので電話に出た。


電話は、きよひこの母親からであった。


「もしもし、義母さま…義母さまもしもし…えっ?今すぐに帰ってきてって…もしもし…」


よしえは、きよひこの母親からショーゲキ的な知らせを聞いてびっくりした。


「ええ!!みちよが家に遊びに来ていた男の子ふたりから犯された!?」


きよひこの母親からみちよが家に遊びに来ていた男の子二人からレイプの被害を受けた知らせを聞いたよしえは、ものすごい血相で家ヘ向かって走り出した。


きよひこの母親から聞いた話によると、みちよが部屋で男の子二人と楽しく遊んでいた時に突然男の子二人がみちよをベッドに寝かせた。


男の子ふたりは『楽しい遊びをしよう…』と言うたあと、泣いていやがっているみちよの身体を押さえつけたあと、平手打ちで顔を叩いてスカートとパンツを強引に脱がした。


男の子ふたりがズボンを脱いだあとあられもないことをしようとしていたところをきよひこの母親に目撃された…


これにより、騒ぎが拡大した。


よしえは、家に帰って来るなりものすごい血相でみちよがいる部屋に駆け込んだ。


この時、部屋の中にみちよと家に遊びに来ていた男の子二人ときよひこの母親がいた。


(ガーン!!ガーン!!)


よしえは、男の子ふたりの顔を見るなりに近くにあったかたいもので頭を殴りつけた。


「ギャー!!ギャー!!」


家に遊びに来ていた男の子二人は、激しい声をあげて泣き出した。


「よしえさん!!」

「義母さま!!男の子二人はみちよを犯したのよ!!」

「よしえさん、事情を聞いてあげることができないのよ…」

「そんなことしたら、男の子二人からなめられるわよ!!」

「この子たちは、なんらかのさみしさを抱えているのよ…」

「いいわけ無用よ!!立ちなさい!!」


よしえは、男の子二人に対してよりし烈なセッカンを加えた。


よしえからセッカンを受けた男の子二人は、重傷を負った。


きよひこの母親は、その場に座り込んで泣いていた。


そしてその日の夜のことであった。


きよひこは、友人から借り入れた8万円を返すヤクソクを破った。


ものすごく激怒していた友人は、過激な行動に出た。


事件は、国道247号線沿いにありますコカ・コーライーストの工場の裏手にある廃屋の倉庫で発生した。


きよひこの友人は、知人の知人のやくざ組織のチンピラを利用して、きよひこからゼニのサイソクしていた。


きよひこが友人が待っている廃屋の倉庫にきよひこがやって来た。


この時、友人がチンピラの男二人を連れていたのを見たので、きよひこは『ヒキョウだぞ!!』と激怒した。


「ヒキョウだぞオドレ!!何でチンピラを利用した!?」

「オドレがオレから借り入れた8万円を返すヤクソクを破ったから、奥の手を使うしかなかったんだよ!!ヒキョウはオドレの方だ!!」

「オドレ手束!!オレにも考えがあるぞ!!」

「なんやと!!」

「オレにも、やー(やくざ組織)に知り合いがいるぞ!!オドレの知人の知人のやくざ組織と対立しているやーの親分に頼んでオドレの知人の知人の事務所ヘ手りゅう弾をぶち込んでふっとばすぞ!!」

「なんやオドレ!!」


この時、ひとりのチンピラの男がきよひこにすごんで行った。


「オラオドレ!!オドレはうちの組にゴロ(ケンカ)仕掛ける気か!?オドレのドタマ(命)をチャカ(拳銃)でぶち抜いたろか!!」


(ドカッ!!ドカッ!!ドカッ!!)


きよひこは、派手なシャツを着た男二人から集団で暴行を受けた。


この時、ひとりの男が落とした拳銃をきよひこがひろった。


その直後に、チンピラの男二人に発砲した。


(ズドーン!!ズドーン!!)


チンピラの男二人は、きよひこが発砲した拳銃に撃たれて殺された。


(カチャ…)


拳銃の銃口を友人に向けたきよひこは、にらんだ目付きで友人をにらみつけた。


「た、た、た、助けてくれ…命だけは助けてくれぇ…」


(カチャッ…)


「ヒィィィィィィィィィィィ…」


(ズドーン!!ズドーン!!ズドーン!!)


友人は、きよひこがひろった拳銃に撃たれて殺された。


拳銃をその場に棄てたきよひこは、事件現場から立ち去った。


さらに恐ろしい事件は続いた。


深夜11時40分頃のことであった。


場所は、JR名古屋駅の北東側の酒場街のテナントビルの中にあるナイトクラブにて…


名古屋市内の各所を逃げ回っていたたけひこは、ナイトクラブでナイフを振り回して暴れた後その場から逃走した。


たけひこは、店員さんからムセンインショクをしていたことをとがめられた。


その時、たけひこはナイフを振り回して暴れた。


事件現場から逃れたたけひこは、事件現場から400メートル先の露地にやって来た。


この時、待ち構えていたチンピラの男たちにつかまった。


(グイ…ドカッ!!)


「グワッ!!」


(ドカッ!!ドカッ!!ドカッ!!)


たけひこは、露地で待ち構えていたチンピラの男たちから集団暴行を受けた。


それからしばらくして、あとから来たチンピラの男が15センチの横キンブロックでたけひこの頭を激しく殴って殺した。


たけひこが事件を起こしたナイトクラブは、待ち構えていたチンピラたちのナワバリであった。


その上に、たけひこがやくざがらみのもめ事を繰り返していたので、かれらの怒りがさらに高まっていたようだ。


そしてまたここから、新たな悲劇が始まるのであった。

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