幼馴染と付き合い始めたというのに俺はその妹と初めてのキスをしてしまった
アキノリ@pokkey11.1
第一章 歪みゆく世界
貴方は私のものです
第1話 歪んだ恋
俺は17歳にして同じ年齢の同じ学年の沢口萌香(さわぐちもえか)というとても清楚で、女の子らしくて顔立ちが可愛らしい幼馴染と付き合い始めた。
萌香に告白されて付き合い始めたのだ。
それは幸せな日々だ。
俺、佐藤裕樹(さとうゆうき)には本当に勿体無い話である。
容姿端麗でも無く。
そして成績も優秀じゃないのに、だ。
そんな俺達の容姿は本当に釣り合わないけど。
でも萌香は全く気にしなかった。
むしろ、愛さえあれば何でも良いよ、と言ってくれた。
俺は嬉しかったのだ。
その言葉が。
だが。
ある日の事.....とんでもない事態が発生した。
実は萌香には妹が居るのだが.....。
その女の子に6月15日に呼び出された。
携帯にメッセージが入ったから、だ。
放課後に呼び出された公園に行ってみると。
「あ。先輩」
「.....リリカちゃん。どうしたの?」
「エヘヘ。ちょっと用事がありまして」
「そうなんだ。勉強とか?」
そんな事を会話しながら俺はリリカちゃんに近付く。
それから俺はリリカちゃんを見ていると。
ベンチに腰掛けていたりリカちゃんがいきなり立ち上がった。
それから俺に近付いて来る。
リリカちゃんは笑顔でそのまま俺の首に手を回した。
「.....え?何するんだ」
「.....キスですよ」
「.....は!?.....うぉ!?」
言葉の理解が追い付かなかった。
その中で。
俺はそのままリリカちゃんに初キスをされた。
太陽が燦々に俺達を照らす中、だ。
真っ赤になりながらリリカちゃんを見る。
「.....エヘヘ。先輩。悪い子だぁ」
「.....お前!?」
「.....私、先輩が好きなんですよね。実は」
「だ、だからと言ってお前は!?」
俺は真っ赤になりながらそのまま後ろに蹌踉めく。
それからリリカちゃんを見る。
リリカちゃんも知っている筈だ。
俺が誰と付き合っているのか。
そして今.....どういう状況なのかを、だ。
「.....私は奪います」
「.....な、何を?」
「私はお姉ちゃんから全てを略奪しますよ?先輩とかを、です。私の恋はこんな事じゃ諦められないので、です。アハハ」
「じょ、冗談じゃない!俺は.....萌香と心から付き合っているんだぞ!?」
「だからなんですか?先輩も同罪です。.....私にキスをされてしまった時点で、です。私は.....お姉ちゃんが気に入りませんので。.....これは略奪だと思っています」
あり得ない.....。
まさかこんな浮気みたいな。
俺は真っ赤になりながらリリカちゃんを見る。
リリカちゃんはニヤニヤしながら俺を見てくる。
それから笑顔で、先輩。私と陰で付き合って下さい、と言ってくる。
「馬鹿野郎。そんな事が出来るか!」
「私とキスをしましたよね?その時点でもう契約は成立しました」
「し、しかし.....」
「何なら私にエッチな事をしても良いですよ?私ですね。今.....濡れていますよ。下半身とか.....Tバッグ履いてますし」
「.....全ては作戦か.....」
「そうですね」
そして人が居ない事を確認してからスカートを捲ってくる。
ゴクリと喉を鳴らしてしまった。
そこには.....Tバッグが湿っているパンツが。
赤いパンツにシミが出来ている。
そしてスカートを下ろすリリカちゃん。
確かにリリカちゃんの容姿は.....茶髪で。
そして長髪で.....しかも若干化粧をしていて。
更に顔立ちは相当に整っている。
若干の不良っぽい娘だ。
相当な美少女と言える.....が!!!!!
「駄目だ。俺は君とは付き合えない。俺はあくまで萌香の彼氏なんだから。そんな真似が出来る訳が無い」
「.....へぇ。良いんですか?先輩。私はキスされたって言いますよ。.....萌香お姉ちゃんに全部報告します」
「お前.....!」
俺は真っ赤になりながら.....そしてゾッとする。
それをされたらヤバいって、とは思う。
俺が説明しても萌香に信じてもらえるかどうか。
赤くなりながら愕然と肩を落とす。
それからそのまま、分かった、と返事をした。
「付き合うのは良いが.....」
「ですね♪」
「.....こんなので良いのかお前は.....?」
「私は略奪したいですから。もう手が届かないですから。貴方は。だから私は手を伸ばして奪い去りたいんです」
「.....!」
「私は.....貴方が好きですから」
目からハイライトが消える。
そしてニコニコしながら俺を見てくるリリカちゃん。
俺はその姿に唇を噛んだ。
そのまま横を見る。
それから.....俺は。
姉の萌香と付き合っているにも関わらず。
脅され陰ながら妹と付き合う羽目になってしまった.....。
絶対にバレちゃいけないなこれ。
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