第11章

第11章

登場人物

ラムル、ルイス、ジャン(台詞無し)、カウル(台詞無し)、ジック


 G15壊滅作戦から帰還してまもなくの時節。

カーレイ家リビングのソファーでお茶中のラムルとルイス。側にはジャン、カウル、ジックが待機モードだ。


ラムル「母上……。父上の事……。大丈夫?」


ルイス「ラムル。ブロントは素晴らしい人でした。私は悔やんではいないのよ。むしろ誇らしく思ってます。あなたこそ大丈夫?今後は多忙になるわ。」


ラムル「その点はもう決心がついてます母上。父上や母上がノアーナの未来を守ってくれたんですもの。これからの職務なんかなんともない。母上は家にいるより、外で行動する方が好きなのも良く分かりました。だから昔の母上でいてほしい……。……。そこでお願いなの母上。」


ルイス「ラムル……。あなたの補佐の話ね。気持ちは良く分かるわ。でも、あなたの片腕にはなれそうにないわ。」


ラムル「やっぱり……そう……ですね。じゃあガルシアさんに。」


ルイス「余計な事を言う様だけど、ガルシアも同じ事を言うと思うわ。だからあなたの補佐はこれからゆっくり探しなさい。その間はジャンとカウルがいるじゃない。」


ラムル「その事もなんだけど、ジャンやカウルのセキュリティフィルターは、母上に対しては私と同レベルにしたわ。遠慮なく連れて歩いてくださいね。」


ルイス「そこまでしなくても良かったのに。私にはジックがついてる。十分よ。……そうね。ラムルにお願いするとしたら、カーラントの駐機場をドックに改修する事を頼みたいわ。」


ラムル「母上!。カーラントでまた何か考えてません?無理はダメです。」


ルイス「あら、ラムルに言われなくても心配要らないわ。軍の廃材を調達してくれればドックとして十分改修出来る。それをお願いするわ。バンズに頼んでカーラントには通信システムのアップグレードをしてもらう。私とガルシアは……出来る限りあなたのサポートをするわね。」


ラムル「母上の希望は私の希望でもある。何も反対しません。でも二度と無理な行動を取らないで。私……私、母上まで失いたくないもの。」


ルイス「あらラムル。あの時の私は考えが有っての決断と行動よ。だから今ここに居るんじゃない。今も、これからもラムルを見ていますよ。」


 ラムルの目から涙が溢れる。

ラムル「母上……。」


ルイス「泣く事ないでしょラムル。……そうね。ガルシアとはこれからの事を色々話しておきます。カーラント、借りるわね。」


 ルイスは立ち上がり、

ルイス「ジック、カーラントでガルシアの所に出掛けるわ。ソディナに連絡して自宅にいる様に伝えて。」


ジック「了解しました。ルイス様……。」


 ルイスとジックはリビングを出て行った。Fade-out。

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