第8章
第8章
登場人物
ガット、ガルアム、地球連邦軍司令室オペレーター、ルード
惑星ナトルーのメッセージ解析の報告会議で、ハンジャが先行調査に向かう事が決定し、その後まもなくして、ハンジャは調査に出発していた。
宇宙船ハンジャの操縦席のガットとガルアムの画。ステルスを纏うハンジャを見せる。
ガット「ガルアム。言語翻訳のセットは出来てる?」
ガルアム「はい、セットは完了していますガット様。」
ガット「じゃあ司令室にソロで繋いで。定時連絡する。」
ガルアム「了解、繋ぎます。」
一方連邦軍司令室。メインモニターにガットが映る。
ガット「こちらハンジャ。司令室、定時連絡。」
司令室オペレーター「こちら司令室。アリントス司令補どうぞ。」
ガット「途中の小惑星帯は通過が困難だったものの現在は航行に支障無し。まもなく恒星系No.R28に到着。」
ルード「ガット司令補、司令室のルードだ。通過して来た小惑星帯の状況は?」
ガット「はい。通過は困難でした。SR-5は編隊での移動は危険。艦船通過は不可能です。」
ルード「別ルートで移動する他無いか。」
ガット「その通り。ハンジャのルートは最短での航行でしたが、別ルートの探索に切り替えますか?」
ルード「いや、君は恒星系に入ってくれたまえ。惑星ナトルーの画像取得後に一旦帰還。」
ガット「了解。定時連絡終了。」
再びハンジャの操縦席の画に。
ガット「だそうだよ、ガルアム。ステルス維持と周囲確認をしっかり頼むよ。ナトルーの画像をお土産にしなきゃ。」
ガルアム「了解、ガット様。」
画面奥に飛んでいくハンジャ。青い量子エネルギーの尾を引いて奥までの画でディゾルプ。
連邦軍司令室のメインフロアの中心シートには、グラン総督が座っている。グランの背中越しにフロア全体の画。グランのシートの前にルード艦長が座っていた。
グランに振り向いて、
ルード「総督、別ルートの解析を進めます。」
グラン「うむ。ハンジャの次の連絡迄にベストなルートを検索してくれたまえ。オペレーター、小惑星帯のデータを投影。」
メインモニターに映し出された小惑星帯の画。
グラン「……。これはかなりの大きさのベルトだな。」
司令室オペ「FSLの解析が済み、情報が入ってます。小惑星帯付近に惑星が有ります。惑星No.B2738、ガス惑星の様です。自転及び公転している惑星です。ハンジャの解析データ投影します。」
グラン「……生体反応は無しか。……にしてもこの付近の航行には邪魔だな。反対側のデータに切り替え。」
司令室オペ「了解、切り替えます。ベルト幅や小惑星の数はさほど違いは有りません。」
ルード「ハンジャはここを抜けたのか。腕を上げたなガット司令補。……総督。やはり迂回する方向でご検討を。」
グラン「そうなりそうだ。……オペレーター、この方向から迂回ルートを取る。ハンジャを帰還させる際にこのルートを航行するよう次の連絡で伝達。それからメッセージ衛星のルート解析を頼む。」
司令室オペ「了解しました。」
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