プロローグ

プロローグ 

登場人物

RJV管理本部長官ラムル=カーレイ、バンズ=グロビア、RJV本部オペレーター、地球連邦軍総督グラン=ジョリー、ポートル=ショウズ、ナレーション


 ノアーナ星をバックにテロップ。

 『ノアーナ言語は全て地球言語に変換されています。』


 RJV管理本部メインフロア。長官のシートに座るラムル。

頭上のメインモニターを見上げる。


 そこには第二星間中継通信衛星の画像。


ラムル「こちら本部。バンズ応答願います。」


バンズ「こちらバンズ。第二通信衛星もアップロード完了。ラムル、これで地球とはタイムラグ無しで通信可能だよ。」


ラムル「了解。バンズ、ここまでご苦労様。早く帰還して。皆んなでお祝いしましょ。」


バンズ「おいおい。まだ気が早いよ……。ったくうちの姫様はどうしてせっかちかねぇ。テスト通信も終わってないのに。」


 オペレーター達は、会話を聞いて微笑んでいる。


ラムル「あー、ごめんバンズ。ちょっと待ってて。」


 ラムルは立ち上がり、

ラムル「オペレーター、言語を地球語に設定。地球連邦軍総督に通信。」


オペレーター「言語設定完了。地球連邦軍グラン総督へダイレクト通信接続。現状はマルチ通信です。……。……。長官、総督に繋がりました、どうぞ。」。

ラムル「ありがとう。……こちらノアーナ星RJVのラムルです。久しぶり、グラン。中継通信衛星2基のアップロードが完了したわ。感度はいかが?」


グラン「こちら地球連邦軍総督デスク。感度良好。画像もノイズも無し。ダイレクト通信まで整備してくれるとは感謝するよ。」


ラムル「お礼はバンズとポートルに言って。彼女達が2基全てをアップロードしたのよ。バンズは今頃第二通信衛星付近で聞いてるはず。」


グラン「あぁ、そうか。第二通信衛星滞在のバンズ、聞こえるかい。ありがとう、感謝するよ。いずれ会おう。」


ポートル「えーこちらポートル。ただいまノアーナに向け帰還中。グラン、元気そうで良かったわ。」


グラン「いやポートル、久しぶり。感謝してるよ。……俺はこの通り元気だ。……ラムル、今はマルチ通信の様だが。」


ラムル「ええ、ダイレクト通信も今はマルチ接続。この通信設備はバンズとポートル2人のお陰よ、以後の通信はソロに切り替えても構わないわ。」


グラン「了解ラムル。俺のデスクへのダイレクト通信はソロのみで頼むよ。」


バンズ「なんだグラン。いつでもマルチで通信しようよ。ちゃんと傍受するからさー。」


グラン「バンズもちゃんと聞いていたんじゃないか……。相変わらずだな。ありがとう、感謝してる。デスクへはダイレクト、しかもソロで通信するよ。ノアーナ星との機密通信だからね。」


バンズ「はいはい冗談だよ、総督様。またいずれ会いましょう。」


グラン「了解、2人共。いずれ会おう。……ラムル、これで通信終了。これから会議が始まる。会議の結果報告は後程連絡する。」


ラムル「了解グラン。」


 通信を終えると、バンズとポートルは帰還につく。

ポートルの宇宙船マーデクトが画面を横切る画。そして、第二静止通信衛星を離れるバンズの宇宙船ケイドラーダの画。

それぞれステルスを纏っている様子も見せる。


 画面は第一、第二静止通信衛星のシンボルマークのUPに変わる。


ナレーション「静止通信衛星のボディーには、ノアーナ星と地球の画像の下に、地球の古代ギリシャ数字で、I、IIと記されたシンボルマーク。その周りを丸く囲む様にノアーナ語が記されている。その言葉はこうだ。"ノアーナ星と地球の未来永劫の友好の証"と。そして、外観から見えない部分には、バンズ=グロビアの刻印が打たれている。そして、バンズが皆んなの手を借りながら新造した宇宙船ケイドラーダ。バンズの祖父ロワート=グロビアの設計による、軽量でありながらも中規模の宇宙船である。かつて、ラムルの母ルイスの宇宙船ケイドを冠した船名だ。ケイドラーダにもバンズの刻印が打たれているらしい。……ケイドラーダ。この宇宙船は、ルイスがバンズやポートルを自分の娘の様に慕っている事から、ルイスが命名したのであった。」


 遠くにノアーナ星、近づいて行くマーデクトの画。

 ノアーナ星の手前で量子エネルギーが一点に光るマーデクト、手前からinして来るケイドラーダ。ステルスを表現しながら、青い量子エネルギーの尾を引き、小さくなるまでの画でディゾルプ。

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