何をやったって、良いのよ?

影神

日常



バタン!


ガン。



長男が、やっと帰って来た。


遊んで来てから、外で友達とずっと話している。



、、普通に話せるなら学校へ行って欲しい。


けど。長男は、学校には行かなかった。


私も一度怒鳴った事があるけど、それきり。



長男「♪♪♪♪♪」


ガンガン、ガンッ



あぁあ、、


眠れない。


たまにだから仕方ないか。



子供は可愛いから。


出来るだけ自分の好きな人生を歩んで欲しい。



私は母子家庭で、家族を支えている。


朝から晩まで働き、家族を養っている。



でも私には慰めてくれる人が居ない。



朝、腕枕をしてくれる彼も。


今日は居ない、、



今日もまた仕事。



ガン!!ガンガン。



ゴミ出しして、、



ガンガンガンガン!



洗濯物を干して、、



ガラガラガラ!!


ガガン!!



バタン!!!



長女は自分の荷物も自分で用意出来ない、、


長女「アハハハ!」



バタバタバタバタバタバタ!!



何回言っても、この子はきけない。


一度医者に見て貰う様言われた事があったけど、


この子は至って普通だ。



病気なんかじゃない。



もし、行かなくちゃいけなくなったら。


周りの目が気になるし。


親戚に何を言われるかだって分からない、、



そんな沢山の不安で、心が押し潰されそうになる。



ガタン!バタバタン!!!



だからついつい、やってしまう。


他人の事なんて考える前に。


私の気持ちは、音として。


感情が大きく響いてしまう。



ドンドン!!!!



上司「何をやっているんだ!!」


「すいません、、すいません。」



『またやってるよ、、』



社会でも上手く出来ず、周りの人間とも上手く出来ない。



バタバタ!!バタバタン!!



だから、私は音を出す。



トントン!!


「はい??」


「あの。うるさいんですけど。」


近所のクレーマーだ。


自分の事を棚に上げて。



「お宅もうるさいですよ!!?」



近所の理解の無い人間が。


私達を悪者にしようとする。



更年期障害だからだとか。


自分が間違っているとかは思わない。


だって私は、



"私は。何も間違ってはいない"



のだから。


自分がやっている事は全て正しくて、


周りがやっている事の方が間違っているの。



ドンドンドンドン!!!


長女「アハハハ!」


彼氏は、長女を好いてくれる。


長女も彼氏が好きだ。



ドンドンドンドン!!!



彼氏が居る時は長男は居ない。



私も気が楽で良い。



バタン!!ガンガン!!


ドンドン!ドンドン。



彼氏に抱き締められて居る時だけが。


私が女として、居られる。



ヴゥウーヴゥウーヴゥウーヴゥウー。



けれどその魔法は、バイブの音で解けてゆく。


彼氏「また。」


「うん、、」



彼には大切な人が居る。


毎日一緒には居られない、、



始発の電車に間に合う様に送り。


まだ新しい感覚に、そっと触れる。



彼が足りないと。


私はまた感情をアピールしたくなる、、



ガンガンガンガン!!



ガラガラガラ!!



バンッ!!



ドンドンドンドンドンドン!



ガンガン!



ガン!!



これは、普通の生活音。



うるさくなんかは無いわ。



これでも静かにしている方よ?



それよりも。周りの方のがうるさいわよ。



私は何も悪くないし、自分を変え様とも思わない。



だって私は、、























  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

何をやったって、良いのよ? 影神 @kagegami

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ