自称〇〇とかウケる

蝶 季那琥

変なのが追ってくる(加々美視点)

 アニメとかでよく見るファンタジーのキャラ(?)っぽい奴が、黒のフード付きのマントみたいなを被って追いかけてくる。


 しかもこの黒ずくめマント男(?)、死神が持ってるようなデカい鎌抱えてる癖に滅茶苦茶足が早いとか意味不明。


 普通に殺される未来しか浮かばない。


「追いかけっこは好きじゃないんだけどなぁ」


 目元フードで隠れてるけど、口許は楽しそうに笑ってるから、普通に滅茶苦茶怖い。


「やべぇ、に狙われてる!」


 仲のいい友達見つけて助けを求める。


「お前が厨二病拗らせてるんだろ?とかでしたんじゃねーの」


「マジか!俺、でかした?!ってんなわけあるかー!」


 俺の叫びが響く。


「あれ、黒田こいつに用事?」


「は?黒田…?」


 さっきまで見えていたはずの黒ずくめマント男ではなく、クラスで頭のイイ代表、黒田が立っていた。


「委員会あるって言っただろ」


「いや、聞いてなヒッ!」


 10歩くらい離れていたハズの黒田が目の前に立ってて小さく悲鳴が出る。


「お前、僕を召喚したならちゃんと責任とってよ」


「え」


 黒田は黒魔術で召喚した、人ならざるものっぽい。


「ちなみに僕は死神だよ☆」


「え、やっぱり俺殺されちゃう系?」


 自称死神の黒田に、俺の青春が潰されそうになってる事だけは理解した。


「死にたくないし、召喚してねーよ」


「覚えてないなら、後でじっくり説明するよ」


 今まで大した接点の無かった頭のイイ代表黒田と、友情が芽生える


 なんてことは無かった。



おわり


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