病める者はいかにして終わりなき日常を生きるのか?

坂西警護

第1話 太陽肛門

 私の中に光が注がれる。私が私の中に光を注ごうというわけではない。彼が私の中に光を注ごうと言うわけだ。

 光は黒と白に分けられる。19。解放されし者。

 太陽は白い光を生むが。同時に黒い光を生む。それすなわち影。

 私は黒い光を注がれる。彼は誰か?

 彼はA。

 Aとは何か?AとはAである。A=A。

 しかし。私ではない何かである。

 何かを彼とは不可思議な?

 19とは1+9=10。19とは10を結ぶウロボロスの輪廻。

 私とは私である。私=私。

 運命の輪=10。面白い!運命の循環の末路が光を排泄する太陽とは!

 世界のあり方に一つ疑問を持とう。

 太陽肛門とは、万物の始まりである。

 太陽を乗り越えるには審判=20の時を待たねばならない。

 2+0=2=女教皇。許されざる教皇。居ない教皇。空座の教皇。彼女の後ろはわからない。

 叡知と太陽は光を繋げる輪っか。私は子供だ。

 母はなく父はなく、ただある。

 彼=Aは私を一瞥すると、典型的なXXXXだ。と!

 私はXXXXではない!私は私=私であり。自由で無規定な0=愚者であると。

 Aは嘘臭い話を延々と話続ける。ふむ、それは生命の意義についての話しか?大宇宙と小宇宙の連鎖反応を……。


 うーん、分裂した文章を書こうにも俺には無理だな。

 ただ、まあ、その、なんか変なものを書いた以上の何者でもなく……。

 この手の『イカれた』文章を書けば得られるものは?

 そう、そうそれは不労収入!つまりは年金だ。もう労働者であることには意味を感じられない!金よりも自由が欲しい!

 どうすれば俺は狂えるのか?狂わなければ!なぜなら俺は普通だから満たされない、普通であることは永遠の渇きを得ることになる『エデンの園』を追い出されたアダムは額に汗してパンを……。

 狂うには、エデンの園を守る天使ケルビムの持つ『燃える剣』を掻い潜る必要がある。

 だか、入院しては行けない!あそこは監獄だと人は噂する。

 監獄に行きたいならばルールを破れば良い!

 うーむ、この消費社会を飛び抜けるには……!

 もう、普通であることには飽きた。特別になりたい!埋もれたくない!とにかく毎日、毎日凡百の機械相手に何かをしでかさないか監視する日々。いや、監視されてるのは俺か……。

 まあ、死んで極楽浄土に行くのも悪くはないが、死んで行ける場所が極楽浄土とは限らない。虚無ならばまだ許せるが、とんでもない地獄のごとく場所ならば御免被たい。

 まあ、もういいや、退職届は出した。

 俺は自由と言う監獄に放り込まれた。

 ホームレスになりたくなければ気を狂え!

 麻薬でも、阿片でも、ドンと来い!

 このスペクタクル社会に嘘偽り無い。意味とか無意味とか、もはや無い。そこには意味の場の立ち位置が必要だが正気/狂気の社会に意味の場など無い!

 全てはスペクタクル、つまり、うーむ借りた言葉だからどう言えばいいのか?

 とにかく全てはスペクタクルなのだ!

 この世とかあの世とかいいんだ……。

 とにかく楽して多くを得たい。

 フェアトレードなんて俺が得するなら良いが実際どうなんだ?

 我々はあまりにも愚かすぎる、このビル郡も麗しい数式の具現化だが、そこにはひしめく欲望はあまりにも麗しくない。

 とにかく、ただの人は、嫌なので病人になろうと思います。

 あの病院は君は単なる怠け者、その病院は君は単なる怠け者。この病院は?

「うーん、分類不能のパーソナリティー生涯ですね」

 と医者は言う

「手帳は」

 俺の言

「まあ、一応申請はしておきます」

 と返ってきた。

「ふう、まあ一安心か」

 俺は抗うつ薬、抗不安薬と睡眠導入剤を手に入れた。

 俺のあり方そのものに罪はない、ただ世界のあり方そのものに罪があるのだ。

 結果、手帳と年金と自立支援はもらえた。

 自立……要はお前と関わるのは御免被ると。

 デイケアね。

 どうせ、録でなしの集まりだ。

 入って見ると簡単な自己紹介をして終わった。

 …………。

 くっそ暇な空間だな。

 とにかく時間に置き去りにされたこの空間。

 時間が永遠の動く影ならば。ここは永遠なのか?

 そのぐらい何もない。

 とにかく何人かに良くわからない話をされただけだ。

 俺にはやっぱ『本物』とは違うのだろう。

 そこに……若いネーチャンが来た。

 

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