英雄に育てられた弟子

砂嵐

第1話 

 世界は4人の英雄により救われた。それは王国内にいる全ての人に伝わった。

4人の英雄は異世界より召喚された。王の頼みを聞き、人の為ならばと英雄は動き出す。

 剣をふり、魔法を学び、技術を学び、身体を鍛えて魔物を打ち倒した。多くの村を救い、多くの命を救った。王は彼らを絶賛し、民もまた救われた命に感謝をした。

 英雄たちは多くの魔物を倒し、時には賊をも打ち取り、皆が平穏な日々を送れるよう世界を周った。


 1人の英雄は両手に大きな剣を持ち、強敵をもなぎ倒す


 1人の英雄は爪を付け、陰に潜み切り裂く


 1人の英雄は仲間を癒し、仲間を補助魔法でより強く


 1人の英雄は雷の魔法を使い、多くの敵を蹂躙した


 王はこの4人を召喚し、協力を頼み、4人の英雄は魔王軍と勇敢に戦い、世界を平和へと導いた。民のために動いた王は多くの貴族からも支持された。


 多くの国民はこの勝利を喜び、英雄を称賛し、王を称えた。多くの犠牲は出したがこの戦いにより多くの国民が恐怖に怯えることなく、魔物に襲われることもなく平和に暮らすことの出来る生活ができると…


 王国より帰還した英雄たちは王より褒美を与えられた。


 魔王を討伐した4人は王より地位と名誉を与えられ、王国にて国民と共に今も幸せに暮らしている。



 とある村でも英雄たちの話で今も持ちきりだ。歩く度に聞こえてくる

 「俺昔あったことがあるんだよ、でっけえ剣を片手でもってさ、身体はそんなにごつくないのに軽々と持っててさ~」

 「店番してたらあったのよ、爪の英雄に♡、とっても奇麗だったわ~」

 「前に木をさ、切りに行ったら遠くから雷がおちて、晴れだたのにびっくりして隠れながら見に行ったら大柄な男がたっててさ、あれ絶対英雄だったって」

 「昔魔物に襲われて足を怪我しちゃったの、でもでもお姉さんがきてね、ピカーって光ったら足が治ってたの、また会いたいな....」


 「....そっか、あいつらも頑張ってるんだな、っとそろそろ行くか」

 立ち上げり、右手で財布を取ろうとするも届かなかった


「ああ、そうか.....俺¨解放¨されたんだったな」

 右利きだった腕はもうないことに気が付く、忘れてたわけじゃない。この間まであったから感覚になれてないだけだ..自分にそう言い聞かせながらゆっくりと財布を手に取りお会計を済ませた。

 

 左手で杖もって歩きつつ村を出る。無い右腕を見つつ、不便だな...そう思いながら歩き続ける。


 「さてと、今日もちょっくら調べに行きますかっと」

 

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