第12話 温泉の街〜レイクタウン〜

マイ達の夜中の謎を知り、再び旅を続ける

それから数週間後

ルーク達は、日頃の疲れを取る為、温泉の街レイクタウンに来ていた


何故レイクタウンと呼ばれているか、それは文字通り広大な湖があり、そこに入ると腰痛や肩のこりなど、疲労が取れる事で有名なのだ。


ルーク「いいのかなぁ、今俺ら追われているかもしれないんだろ?」


マイ「だろ?って、まぁそう思ってるのは私達なんだけどね、」


シンから逃げてから約1年、あいつの事だからきっと来ていると4人は思っている


ユキ「そうなんだけど、ずっと神経を張っているから疲れちゃって」


シャイン「こうなると、必ず隙が出来てしまうんだ、まぁ一応ここも警戒はしているが、少しは......な」


確かに自分も含めて神経を結構使っている、温泉に浸かればそれも軽減されるだろう。


ルーク「まぁ、そういうなら......」


そう言って、ルークは了承しレイクタウンに、入っていった。


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~レイクタウン~


周りは人が大勢いて、とても賑やかだった

湯気が色んな所から出ていてとても景色が良く、それだけでも癒される


ルーク「匂いが違うなぁ」


外の匂いと比べて違い、何故か落ち着く


マイ「いいねぇここ!」


マイは色んな温泉宿を見て興奮をしていた

確かに村ではここまでの物を見たことがない

ユキやシャインも初めて来たのだろうとても目を輝かせていた


ユキ「凄いねぇ、僕もう入りたくなってきたよ」


シャイン「俺もだ、いい加減水浴びは飽きてきたしな、偶には暖かい湯船に浸かりたいものだよ」


ルーク「だったら、早く宿を見つけて入りに行こうぜ」


マイ「そうだね、よし!さっさと見つけて温泉入るぞぉ!」


ユキ.シャイン「「おうー!」」


そう言って颯爽と走っていき


ルーク「って!俺を置いていくなよ!」


ルークを置いて何処かに行ってしまった。


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~温泉宿~


その後ルークは何とか追いつき、温泉付きの宿屋に1泊、泊まることになった......ただ


ルーク「何で同じ部屋なの?」


そう男女別々かと思ったが、4人とも同じ部屋なのだ


それを聞くとマイはため息を吐いて、理由を言う


マイ「しょうがないでしょ?この部屋しかなかったんだから」


ユキ「僕達が急いで駆け込んで入ったらちょうど一部屋空いていて」


シャイン「他の所だともう埋まってるかもしれないって言われたからな、仕方ねぇだろ?」


確かにここまでの人気があるのなら他の所を探してもほとんど見つからないだろう、ならここで泊まったほうがいいだろう


ルーク「まぁ、1泊ぐらいしかいないから平気かな」


ユキ「え?」


マイ「はい?」


シャイン「何で?」


ルークがほぼ独り言に近いが聞こえていたらしく、皆して素っ頓狂な声で答える


ルーク「え?1泊じゃないの?」


マイ「あれ聞いてないの?」


ユキ「僕達、ここに3泊する予定だよ」


ルーク「は?」


シャイン「いや.....1泊よりも3泊の方がお得だから.......だから......そんな目で見ないでくれ」


ルークは1泊だけするつもりでいたのだ、勿論相談しなかったルークも悪いが、勝手に決めてしまったマイ達も悪い、ルークは目つきがとても鋭くなる


職業や力を比較すると圧倒的に劣っているが、今マイ達はとても怯えている


ルーク「..........ハァ」


ルークは頭を抱えながら、仕方ねぇと言い

答える


ルーク「俺も勝手に思い込んでしまったし、相談もしなかったからな」


マイ「じゃあ!」


ルーク「俺もゆっくりしたいからな!3泊楽しもうぜ!」


ユキ「流石ルーク!」


シャイン「話がわかるじゃねーか!」


ルークもいつもの表情に戻る


ルーク「今度はちゃんと話し合おう、まぁ今回は仕方ないけど.......」


マイ.ユキ.シャイン「「「あははは......」」」


この言葉に3人とも苦笑いする


こうしてルーク達はこの地にて少しの間休息を取ることにした


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その日の夜


昼は名物の温泉饅頭と言われる物を食す為、探しに行き、見つけたのは良いがとても混雑していた為、温泉に入る事が出来なかった


ルーク「ふー生き返るー」


ルーク達は宿にも温泉がある事を知り、今日はそこに入ることにした


マイ「ねー、日頃の疲れがふっと.........」ブクブク


ユキ「マイちゃん!寝ちゃダメー!」


シャイン「確かに気を抜くとすぐにおちてしまうな」


ルーク「...................」


ただし、混浴である


その為なのか人はルーク達以外にはおらず、4人の貸し切り状態だった


ルーク「.......何で君達も入ってるの?」


ユキ「ルークは僕達と入るの嫌?」


ルーク「嫌じゃないけど.......恥ずかしくないの?」


ルーク達はタオルを巻いておらず生まれた姿のままである........まぁつまり色々と見えるのだ。


シャイン「そのままそっくり返すぞ?ルーク?お前も恥ずかしくないのか?」


ルーク「だって小さい頃からいつも一緒に入っていたし、水浴びの時だって緊急事態の時は関係なくお前達の所にも行くからな、別に恥ずかしくないな」


シャイン「それなら俺達だって同じだ、胸が膨らんだぐらいだし........なんなら.......」


その後の言葉は恥ずかしくて言えないのか顔を赤くして黙る、それだけで何のことかわかる


ルーク「まぁ.........そっか」


それを察してルークも黙り、温泉のお湯が湯船の中に入る音が響きわたる、


ルーク「まぁ、シャイン達がいいなら俺も気にしないでいくよ」


シャイン「よろしく」


そうやってゆっくりと浸かる、日頃の疲れが相当溜まっていたのだろう、全員が知らないうちに寝てしまい、気がついたら完全にのぼせて、部屋まで皆で協力しながら戻っていった。


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~部屋~


4人「...................」


まだ頭がぼうとしているらしく、4人とも敷いておいた布団の上に倒れ込む


ルーク「あー...........」


マイ「のぼせたぁ..........」


ユキ「まさか僕まで寝ちゃうなんて」


シャイン「俺もだ、まだまだ鍛錬が足りないな」


夕食の時間までまだ少しある、それまでの間に状態を戻しておきたい


マイ「でもさぁ、これなんか懐かしいね」


ルーク「懐かしい..........ああ、あの時か」


ユキ「僕も覚えているよ、確か」


シャイン「どちらが長く入れるかで競って、シスターに怒られたやつだな」


そう言って皆して笑う、とても懐かしく、つい感傷に浸ってしまった

それから数十分時間が経ち4人とも調子を取り戻していた


ルーク「さてと、そろそろ夕食を食べに行こうぜ」


マイ「うん」


ユキ「だね」


シャイン「ああ、俺ももう腹減ったよ」


ルークが声かけると3人とも立ち上がり、行く準備をし一緒に向かった

そこでは既に他の人達もいて中にはもう出来上がっている人もいた


ルーク達は案内された場所に行き、食事をとる


4人「!?........美味しい!」


多分疲れも取れて、空腹というスパイスもあったと思うが、それを踏まえてもとても美味しかった


そして深夜、取り敢えず後2泊はあるが、疲労が予想以上に溜まっていたらしく、この後特に予定もない為、早めに睡眠を取ることにした、久しぶりの暖かい布団や部屋の独特の匂いもあり、4人は目を閉じるとあっという間に夢の世界へと行った


...................そして丸一日寝てしまい2日目を棒に振ってしまった事は言うまでもない


——————————————————————


続く

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