体育館の密室
人は
なぜなら脱出できないのが
「というわけで、まずは脱出できる場所がないか探してみよう」
放課後。
体育館を調べることにしたぼくたちは、まず体育館の入り口を
「入り口は
「間違いなくかけたぜ」
「コワされてもないデス!」
「
「100円ショップで買ったやつデス!」
「おや? あそこ、出られるんじゃない?」
入ってまず目に入ったのは、床面近くに並んでいる地窓だった。横長の長方形で、内カギをしめるタイプになっている。
「オレも最初は考えたんだけどよ。
「うわああ! ハマっちまったデス!」
「ぐえええ! 抜けねえデス!」
「お前ら、何してんだ!?」
体育用具をしまう場所である倉庫も見てみた。
中にあるのは各種目用のボール、
体育館には階段でのぼれる二階のキャットウォークがある。二階には窓がならんでいた。こちらも地窓同様に内カギをしめるタイプだ。
「外に飛び降りるってのは……無理か」
「高さが4~5メートルはあるからね。
そうだ。倉庫にあったマットだ。マットをはこび、窓から落として、そこに飛べばケガをしないですむかもしれない。
「それはダメだな。四人で中を調べたあと、体育館のまわりも一通り見てみた。マットなんてなかったぜ」
「そうか。たとえ脱出しても、マットをもどさないとね」
そのとき、ガシャンガシャンと音をたてながら双子がやってきた。
「外の物置でこんなのを見つけたデス!」
「これは使えるんじゃないデスか!?」
持ってきたのはハシゴだった。たしかに高さは二階の窓に使うには申し分ない。しかし……。
「
「あいつらをとじこめたときにも、ザッとまわりは見ておいた。ハシゴが立てかけてあったなら、さすがに気づくはずだな」
「なーんだデス」
「がっくりデス」
「それと、カギを開けてはいったときには地窓も二階の窓も内カギがしめられていた。こりゃあ、マジに
それに入り口のあたりはひらけており、仮にカギをあけてみんなが探しているときをねらって、どこかにかくれていた
まさに八方ふさがりだ。
そんなとき――
「おおい!
「ごめーん。いま、いそいでるから!」
校門に向かって一人の女子が走っていった。そうか、あれが
クラスがちがうのでうろ覚えだったけど――と。
そのとき。
ぼくの頭の中で、点と点がつながっていく気配がした。
「ったく、なんだよ。
「
「なに?」
「この
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