第8話

「ここだよ。ただ、きをつけてね。やまじじぃはひとのこころがよめるから」

「分かった。ありがとう」

 わらぶき屋根の古い家屋だった。

「心が読めるか。厄介だな」

 ガタッ。

 戸が開いた。

 1つ目の男と目が合った。

 山爺だ。

「きょえぇ!」

 いきなり山爺が鉈を持って飛び掛かって来た。

「うお!」

 いきなりのことで、勇人は尻餅をついた。

「まて、待て、待て!心が読めるんじゃないのか?俺に敵対心はない!」

 山爺の振り下ろした鉈が止まった。  

「君子のことをなぜ、知っている?探偵?」

「心を読んで話されると、色々聞きたい話はあるとおもうが、話がややこしくなるので、対話で話さないか?」

「いいだろう」

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