第69話第2戦開始

「それで?轟さん突っついて見てどうだったの?」

「流石NTGって感じだな……攻守共に隙がなかった…………」

「そう言いつつ勝っちゃうなんてやっぱり赤星は強いです!!」


試合開始前。俺達はそんなやり取りを繰り広げていた。

リアは相変わらず俺を褒め殺ししてくるがなんとも響かない。


「とりあえず、今回は勝てたが次は分からないな……」

「そうですか……なら、チーム合流を優先させましょうか?」

「うん、自分は賛成だね。轟さん相手に単身とか骨が折れそうだもん」

「私と赤星のコンビなら余裕です!!」

「お前。この前コンビネーションの練習した時、全然ダメダメだったじゃないか?」


俺がジト目で指摘すると、リアはその美しい顔を苦痛に染めて「いや、でもあれは……」などと言い訳を始めるので俺はため息を吐きながら無視をすると、木原の方を向く。


「それで?木原…………合流してからどうする?」

「まず、狙撃手スナイパー有利な場所なら狙撃が効かない赤星さんをスポッターにしつつ、敵の所へ移動して叩きます!!もし、合流が難しそうなら降谷さんと赤星さんを中心に遊撃に回って下さい……」

「了解した」


俺はそう呟くとVR装置を被った。

さてさて、これからどうなる事やら…………。


否、必ず俺がこいつをNTGにすると決めたんだ。

だから、それを実行するだけだ。


俺はそう思うと、「ログイン」と叫ぶ。

すると、視界が暗転した。

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