第24話 怪物

「君、超能力者エスパーらしいけど能力はなんだ?」


ふと、そう言ったのは青い髪に身を染めたドレッドヘアーの男性だった。


「俺の能力は超高速反応……要するに人間の限界を超えて反応したり体を動かしたりすることが出来ます」

「となると、推定能力レベルはSランクだな」


超能力者エスパーには推定能力レベルというものがある。

視覚や聴覚を強化する五感能力はB。

そして俺みたいに戦闘面で多大な影響を及ぼす超能力はSとされている。


「ああ、と。すまない自己紹介が遅れたな。俺の名前は片桐勝かたぎりしょうスナイパーをやっている。よろしくな!!」

「赤星裕也です。フルアタッカーです。どうぞよろしくお願いします……」


お互いに握手を済ませると、そのままもう1人を見た。


「平よ。平蘭奈たいららな。よろしく……アカホシくん?」


無感動に言うその姿はまるで機械の様だ。

だが、その姿は広瀬にも負けないぐらいの美人であり、普通の男ならば心を奪われるだろう。


「よろしくお願いします……」

「…………」


それ以降何も言わなくなり、俺も何も話すことがないので黙った。


すると、中村本部長が咳払いすると、話を続ける。


「今回の国技戦では領土だけでなく食料物資も賭けで混ざっている。だから、皆の者心してかかるように…………」


『了解しました!!』


皆が一斉に叫ぶ中で俺は心の中で不安感が積もった。

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