第29話

「じゃあ私も行こっかな」

「じゃあ俺も」

 舞と熊谷が口を開いた。

 青い服を着た少年が奥から出てきた。

「娘よ、そんなにそいつを取り戻したいのか」

 花は泣き腫らした瞳で少年を見た。

こくりと頷く。


 うん、大切な友達だもの



「そうか、じゃあ一生大切にすることだな、失ってからもっとああしてればと思っても遅いが、きっとまだ間に合うさ」

「私もゆこうか、信也安心しろ」

 そういうことになった。





 

わたしが行かなきゃだめなんだ。

 だって、ポポンはわたしを選んでくれたから。

 ポポンがわたしを守ってくれたから。

 友達を助けに行かなければいけない。

 友達を取り戻すんだ!

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