からんと溶ける、氷菓色の風景:お題『氷』
テーブルには二人分のグラスがある。
目の前に座る貴女はグラスに挿したスプーンを回していた。氷がカラカラとグラスにぶつかる音がし、トッピングのアイスクリームがじわじわとジュースの中へと溶けていく。
ショッピングモールで買い物中の休憩も兼ねて寄ったこの喫茶店で、この後の作戦会議をしている。頼んだアイスティーを飲んでいたらふと、先日見つけた書き込みを思い出す。
「あ、そうそう。見てください、これ」
「へぇ、すごく素敵な場所だね!」
「はい! こんなとこを旅行してみたいですよね」
「へぇ、いいじゃん。行こうよ!」
そう言った貴女が楽しそうに旅行の計画を立て始める台詞を聞きながら、一つ増えたこの夏の予定に心が弾んだ。
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