天球に輝く、星影色の風景:お題『天の川』
七月七日、見上げた空に天の川は見えない。
お月様が見守る真っ黒な空に散りばめられた星々の小さな輝きは昨日と変わり映えがないようで。そんな空を指差して君は夏の大三角やさそり座、南斗六星を示して天の川の位置を教えてくれた。君の指先がなぞる星座を辿っても、それでも、見つけられない。
わからないと口を尖らせれば、こんな明るい場所じゃ見えない、と一蹴された。
「じゃあさ、いつか一緒に天の川を見に行こうよ」
「はいはい。機会があればな」
呆れ声で答える君の星空を見上げる横顔は、どことなく嬉しそうで。くすぐったい気持ちに顔を綻ばせながら君の隣で同じように星空を見上げる。
星が好きな君と一緒に見る星はいつだって特別だ。
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