第4話

「あー、クソ、面倒くせー!」


あのクソどもの尻拭いを何故俺がしなければならないのか、マジでわからん


あのクソどもが残して行った依頼は亜竜ワイバーン討伐だ

まぁ、うん、単純にキツい


空飛んでるのがマジで駄目

空中への攻撃手段がマジで跳躍位しかないからね?


…まぁSランクが数十人で挑む真竜ドラゴン討伐じゃ無いだけマシかな?


ハハハハハハハハハ!


真竜ドラゴン討伐なんてまず起こり得ねぇよ!

歴史上で真竜ドラゴン討伐とか2回だけだわ!


「あ、亜竜ワイバーン


荒唐無稽な事を考えてたらようやく亜竜ワイバーンを見つけた

亜竜ワイバーンは報告通り1体、でも何か焦ってるような…?


…まぁ、気の所為か!!!


「さぁ亜竜ワイバーン!死ね!」


そんな分かりやすい突進、今の俺に通用するかよ!

括り殺してやるわ!


「…あれ?本当に括り殺せちゃった?」


もしかしてこれ俺本当にかなり強くなってる?

いや〜これならアイツらに復讐も出来るかもな


「ガァウ!」


ん?なんだ?あの亜竜ワイバーン番いだったのか?でももう一匹は確認できなかったけど…


まぁとりあえず片割れも殺さない、と…?

…コイツ真竜ドラゴンじゃねーか!!!


俺のアホ俺のアホ俺のアホ俺のアホ俺のアホ!!!


亜竜ワイバーンが焦るとか碌でも無いことは分かりきってたじゃん!何で逃げなかったんだよ!!!


クソが!そもそも何でこんな所に真竜ドラゴンが居るんだよ!


クッソ、戦ってみるか?

いや待てよ、そもそもこの速度差は逃げ切れないよな?って事は…


「これ戦うしかないのかよ!!!」


ーーー


一応逃げ切れはしたが…


「く"そ"…や"っ"ぱ"り"む"ち"ゃ"だ"っ"だ"か"」


やべぇ…血のせいでマトモに喋れねぇ

このままじゃ死ぬ…


「ゲホッ!ゲホッ!」


やべぇ!死ぬ!これ明らかに人間の体から出ていい血液の量じゃねぇぞ!


アイツらの為にこんなに遠出した挙げ句死んでたまるかよ…!


「く"そ"…!」


でも必死に逃げて来たからここが何処かもわからん

ああ…クソ…ゾンビ共、俺に群がるな…!


今の俺にはゾンビの爪や歯は効かないとはいえ流石にここからゾンビ毒は洒落にならん


「ぐぁッ!?」


嘘だろ!?この体がゾンビ如きからダメージを受けたのか!?


いや、コイツ傷口を噛みやがった…!

不味い、流石にこの体にゾンビ毒は…死ぬ…!


クソ、力を得たのに、復讐できると思ったのに…!

こんな所で…!


こんな所で死んでたまるか…!!!


ーーー


「あれ?生きてる…?」


またぁ?しかも今度は意識が消える直前まで居たゾンビが一体も居ないし、どうなってるんだ?


とりあえず俺の体は無事なの…かぁ!?


「…なんじゃこりゃあ!?」




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