元カノに振られ、元カノに告られる。

紅荒力

元カノに振られ、中学校を卒業する。

それは、突然の事だった。


何でもない中学3年のゴールデンウィーク。

今日の朝から始めた彼女とのデートは、終わりに近づいていた。

「今日は楽しかったね」

「でも、もういい時間だけど....」

「そうだね。じゃあ夕食も食べたし、そろそろお開きにする?」

僕の彼女はそう言いながらも、公園のベンチに腰を下ろしている。

考えてることは一緒だな、僕も帰りたくない。

その隣に自分も腰を下ろす。

そして.....


そこから何故か靄が掛かったように、上手く思い出せない....。

いや、無意識に自分自身で、思い出すのを拒絶しているのかもしれない。

それほどまでに、その出来事は僕に深い傷を刻んだ。

それでも、振られたという事だけは、その日以来、頭から離れる事は無かった。


そして.................。


二年の時が経っていた。

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