第3話浮気じゃない!

僕には、かわいい彼女がいた。高校一年生の冬から。

もちろんと言っていいのか分からないが、エッチもしている。

仲が良かったのだが、僕に浮気疑惑が浮かび上がった。

休み時間に、かわいい女の子に頭を撫でられていると言うウワサが。

彼女は烈火の如く怒り、僕が撫でられいる現場に現れた。

「羽弦君何してンの?」

「え?見りゃ分かるでしょ?白髪抜いてもらってんの。若白髪だから」

「……白髪」

「あ、不味かった?」

「もう、紛らわしい事しないでよ!バカはッ」

と言うと僕の襟首を掴み、往復ビンタされあ。


ブベラッ!ハベラッ!


「その痛みは、わたしの心の痛みだからね」

「口の中が切れましたが……」

「これから、白髪はわたしが抜くからね!」

「はい」


色恋沙汰とは、世にも下らぬ出来事である。

高校を卒業すると、白髪が無くなり、40を越えた辺りから、ちらほらと。

白髪を見つけると思い出す出来事である。

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