第16話 カミングアウト、そして結婚
躁モードの私は、やる気にみなぎって、明るいし、とても良い感じだと思っていた。
しかしながら、今思えば怒りの沸点が非常に低くなっていた気もする。
些細なことでイライラしたり、怒りっぽくなったり。
買い物も、後先考えずにいろいろ買ってしまう。そして、躁モードを脱した後で「どうしてこんなものを買ったのだろう」と後悔する。
それの繰り返しだった。
そんなところで、私は躁モードの時に些細なことで彼とケンカをしてしまった。
ブチギレる私。怒りが止まらない。躁モードだもの。
そんなこんなで、やがて鬱の波がやってくる。
躁モードとは打って変わって、涙がぽろぽろと止まらない。落ち込んでしまう。
彼には、心療内科に通っていることは内緒にしていた。
しかし、気分の浮き沈みの中で、もう隠せないと思って、正直に話した。
「うつ病」と診断されていて、服薬していること。通院していること。等々。
もし、それが理由で離れていったら‥ととても不安だった。
でも、彼は言った。
「気付いてあげられなくてごめん、そんなことでふゆさんのことは嫌いにはならない」と。
そうして、私の通院にも同行してくれたり、体調を気遣ったりしてくれるようになった。
そのうちに、がっつりと鬱になってしまって、寝込んでしまったが、その時にも家事を担ってくれたり、本当に助けられた。
そんなこんなで、とりあえずは「うつ病」と二人三脚で闘うことになった。
そして、2年が過ぎて、2人は結婚した。
しかし、本当の闘いはこれからだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます