第16話 カミングアウト、そして結婚

躁モードの私は、やる気にみなぎって、明るいし、とても良い感じだと思っていた。

しかしながら、今思えば怒りの沸点が非常に低くなっていた気もする。


些細なことでイライラしたり、怒りっぽくなったり。

買い物も、後先考えずにいろいろ買ってしまう。そして、躁モードを脱した後で「どうしてこんなものを買ったのだろう」と後悔する。

それの繰り返しだった。


そんなところで、私は躁モードの時に些細なことで彼とケンカをしてしまった。

ブチギレる私。怒りが止まらない。躁モードだもの。

そんなこんなで、やがて鬱の波がやってくる。

躁モードとは打って変わって、涙がぽろぽろと止まらない。落ち込んでしまう。


彼には、心療内科に通っていることは内緒にしていた。

しかし、気分の浮き沈みの中で、もう隠せないと思って、正直に話した。

「うつ病」と診断されていて、服薬していること。通院していること。等々。

もし、それが理由で離れていったら‥ととても不安だった。


でも、彼は言った。

「気付いてあげられなくてごめん、そんなことでふゆさんのことは嫌いにはならない」と。


そうして、私の通院にも同行してくれたり、体調を気遣ったりしてくれるようになった。


そのうちに、がっつりと鬱になってしまって、寝込んでしまったが、その時にも家事を担ってくれたり、本当に助けられた。


そんなこんなで、とりあえずは「うつ病」と二人三脚で闘うことになった。


そして、2年が過ぎて、2人は結婚した。

しかし、本当の闘いはこれからだった。




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