双極性障害のわたし、「人生」。
ふゆさん
第1話 双極性障害とは。
双極性障害は活動的になる躁(そう)状態と、気分が落ち込むうつ状態を繰り返す病気のこと。
双極性障害では、ハイテンションで活動的な「躁状態」と、憂うつで無気力な「うつ状態」を繰り返す。
躁状態になると、一言で表すのなら「無敵」。
◎眠らなくても余裕。
◎次々にアイデアが浮かんで、あれやこれやと手を出す。
◎自分ってめちゃくちゃすごい人間だ、自分第一主義になる。
故に、人の意見を聞かなかったり、人間関係においてトラブルになることも多々。
◎大きな買い物やギャンブル等々、浪費をする。
◎性的逸脱行為(つまり、いろんな人と関係を持ちがち)
また、「うつ状態」については、一般的に知られている「うつ病」と似たような症状になる。
◎一日中気分が落ち込んでいる。
◎何をしても楽しめない、気分が落ち込む。
◎何においても否定的な思考になる。自分はダメ人間、役に立たない人間、とネガティブ全開になる。
◎何をするにもだるく、やる気が起きない。
◎時には、イライラしたり、謎の焦燥感に駆られる。
◎死にたい気持ち(≒希死念慮)になる。
躁状態ではとても気分が良く、本人にとっては「病気だ」という認識はほぼ皆無に近い。
そのため、病院を受診するのは大抵はうつ状態の時になる。
躁状態の時には病識(自分が病気であるという認識)がないので、受診を嫌がったり、治療を拒否することも多い。
そのため、受診当初は「うつ病」「抑うつ状態」と診断されることが多い。
しかしながら、うつ病だけの治療では双極性障害を悪化させてしまうことがある。これは、処方された抗うつ薬がうっかり躁状態を引き起こしてしまう場合があるから。厄介なのは、その引き起こされた「躁状態」が「抗うつ薬が効いたんだ!」と勘違いしてしまい、そのままうつ病の治療が継続されてしまうこと。
というわけで、双極性障害という疾患はとても厄介な病気で、初めて受診をして、「ハイ、アナタは双極性障害ですね」となることは稀なケースではなかろうか。
そして、一番厄介なのは、自殺率が高い病気だということ。
それは、躁状態でハイテンションになり、いろいろとやらかしてしまった「ツケ」がうつ状態になった時に回ってきて、より自分を責めてしまったり、絶望的になってしまったりするから。
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