大いなる星に、偉大な願いを

 星を君とみている。

 美しい。

 欲しいと君が願っている。

 星が、って言っている。

 惜しいと君が言っている。

 とても、わざとらしい。

 欲しい時、身が入っている。

 三角の帽子を被りながら。

 美しいと僕は言ってみる。

 面白いと君が言ってくれる。

 星は夜の空に咲いている。

 明日には消えている星。

 それでも君は欲しいと言っている。

 とても、わざとらしい。

 どうしてと僕が聞いてみると。

 欲しいと君が言うだけで。

 まるで君が星に見えた。

 どこまでも届かない、星に見えた。

 僕は星が穢く見えた。

 だって、兎がいないのだもの。

 夜の空には亀裂が入った。

 腕なき蛙が這っていた。

 夜の下で君が泣いていた。

 僕には空が見えなくなった。

 夜は暗闇で、すべてを包み隠してしまった。

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