アンドロメダ

ドライヤーの温風が髪を靡かせている、束がほぐれていく、指先が温まって瞳が乾いて瞼を閉じる。視界が暗く赤くなる。私は、自分の心臓の音を聞いたことがありません。脈拍を測っても、実感がないまま半生が終わりました。首筋の温かさと冷えた耳だけ、ぼんやりと覚えています。

次に目覚めたとき死んでいないか、怯えながらも眠った日、抱えた膝に服の皺の跡がつく。この質感を、いつまで思い出せるだろうか。

世界中を放置したまま夢を見ている。縋ることをしないまま飲み込んだ、星屑。

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