人間賛歌

死にたくないと訴える歌を、か細く歌った。生きろと訴える歌を、何気なく口ずさんだ。命に平等性を見出そうと躍起になって、夏の汗をかく。自分の命が果てることに、感慨を覚える。平等性。死にたいと絶望する音楽に、死にたくないと渇望する音楽に、希望に満ち溢れた音楽に、共感してばかりの複雑な人間性。哀しいと呟けた夏空に、虹の幻影。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る