第15話 心燃やすっす
「ゾ、ゾンビっす!」
え?うそ
「後ろに、おっさんと青年がいるっす」
それってまさか…!
「飛び込んできたっす!」
「降ろして!」
「ひゃい!」
スタッ
「門番!剣を抜け!」
「やるんすか!相手ゾンビっすよ!」
「ちょいお待ちよ!」
「body eye{体眼}」
この世界には相手の何かを覗ける"眼"がたくさんある
体眼は相手の体調だったり、状態を見れる
なるほど…?
「何してるんっすかぁ」
「相手はゾンビになりたてだな」
「なりたてってことは治せるってことっすか?」
そうなんだが…一応時間が経っても直せるっちゃ治せる。
なりたてと時間が経過した時の違いは難易度だ。
なりたてだからまだ簡単に治せる
「門番、捕らえられるか」
「えー…やってみるっすけど」
「俺は見回りしてただけなのに…」
キリキリ
門番はゆっくりと鞘から剣を抜く
「心燃やすっす」
灰色の剣が
柄にそって赤く染まる
「門番…そんなの出来たんか?」
「伊達にお嬢様の門番やってないっすよ」
「…お前で十分そうだな」
「いくっす」
ブワッと踏み込み
後ろから押されて飛ぶように!
剣の残像が炎の形で見える
「腕だけだったら切っても大丈夫っすよね」
「失礼するっす」
よし!いい感じに捕まえてくれた!
「そのまま帰るぞ!」
「わかっ…」
パンッッ
銃声…?あのおっさんらか!
「う、当たったっすぅ…」
「とりあえず一人にヒットと…」
門番!
「あーあー無様に倒れて…」
「やれ、"奴隷"…!」
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