第5話 すりすり


「・・・・!!」


この足音は・・・!  はーちゃんだ!!


玄関まで行ってほんとにはーちゃんかどうか確かめないと・・・!


ガチャ


「ただいま。 ”ここ”。帰ったよ。」


はーちゃんだ!!! 


『なあああああん! おかえりにゃ! おそかったにゃ! 

 お腹すいたにゃ!! はやく遊ぶn・・・ は!!』


いかんいかん。ぼくとしたことが。

ついついはしゃいでしまったな。 


さて、また毛づくろいへとしゃれこもうとするかな。


「おーい。”ここ”。 おいでー。」


まったく。 ぼくはいま毛づくろいにいそがしいのだ。

はーちゃんにかまってる暇はないよ。




ペロペロ・・・ペロペロ・・・


あれ? まさかはーちゃんお風呂にいったな!




「あら、今日も待ってたの?」


はーちゃんは不思議だ。毎日お風呂に入る。

においが消えちゃうからぼくはお風呂が嫌いなのに。


だからぼくははーちゃんがお風呂に入った後には、

かかさずすりすりするのだ。


ぼくがすりすりすると、はーちゃんもぼくをすりすりしてくれる。


だからほんとは、ぼくははーちゃんがおふろに入った後が大好きなのだ。

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