016 みんなで、なかよしイベント。その2

 お祭りと言えば、やっぱり食べ物!

 売りたいのは、当然商品の方なんだけど、それじゃお祭りにならないからね。釣りゲームも人集めの釣りって、ダジャレじゃ無く。

 風向き考えてあるから、商品ににおいが付いて〜ってことは無い、たぶん。クレーム対策に後でちゃんと聞いておこう。


 で、商品はやっぱりアレ! 大興奮になったゲームたち。いっぱい用意した。一家に一個以上ある。売る方に回すべき!って言う人が多かったんだけど、売り切った後の様子を見たかったのと「家族優先にしたいから」っていったら、納得してくれた。


 そうそう、最初のお披露目で寂しい思いをしたお兄さんだけど、一人発表会では大人気で。日にちをおいて、数も用意できたから分かれてみんなでやった。ゲーム大会! 役が出来るとゲームの名前を言うの。だからあちこちでお兄さんを連呼! 名前を呼ばれまくって勘違いするかと思ったけど、実際にモテモテになった、良かったね。

 でも、ゲーム効果の気がする・・まあ一人は残るだろう? だよね。

 ネタはいっぱいある。カードゲームの王になるが良い。


 しかし、商材グループの人達、ゲームばっかりだなあ。必要だからって、他のリクエストしても気が乗らないみたいだし。チヤホヤされるのって、今日までなんだよ。気持ちは分かるけど、今日、全員に行き渡るからね。

 まあ、ゲームが多いせいか。茶色くなりがちな商品の屋台が華やか。よく分かんないって作ってもらった、アクセサリーとか生活用具は人気になると思う。でも、アクセ作りが得意なのが男性で、刃物とか得意なのが女性ってなんかチグハグだなあ。お風呂で磨いて、男の人がイケメンばっかりだったていうのが分かって、オシャレし出したから、変では無いし、女の人はすごくキレイになった。ホオがけている人や目の下にくまがあったり、あざばかりの人はもういない。見える世界は地面って言ってた子もきっと青空ばかりになったと思う。 ・・・といいな。


 あと何あったっけ。

 つぼとかの焼き物は無いなあ。本腰入れないと難しいせいと、まだいいって言われたしね。木工品はある。ドラゴンと戦う勇者のがすごいの。でも、ドラゴンとかいないよね、いないといいな。

 勇者っていっぱいいる、無謀ばかなことをする人。かっこいい人(見かけじゃ無い)いないから、尊敬じゃない時に言われるもの。まあ愛称だから嫌いな人には言わないけど。物語のはホンモノの称号の勇者で格好いいけど、性格は似たようなモノで、たいていは序盤で人に迷惑を掛けているし、割と良くいるので知られている常識みたいなもの。なので、この勇者もよろいだけ、顔とか無いし、手が剣になってる。

 奥の水田に連れて行かれた人たち、きっと勇者って言われるなあって思った。


 皿とかコップとか日用品は作ってない。売るほどあってまだ不足してないだろうから、今日はない。他ではもちろん出す。金工品は、お姉さん中心で結構作ってる、コマ。例のアレ。最初のは削り出しだったけど、玩具おもちゃだから安いので良いって言ったら、鋳物になって、たくさん作れるようになった。ずっと種類を増やしている。集めるのが楽しいにしたいって、やるねぇ。コマの面白さと、もちろんお姉さんの魅力で弟子がいっぱい(女の人ばっかり)いて、今修行中とのことなので、これからにとても期待してる。

 僕と同じくらい(実際はちょっと上に見える)女の子は、木の玩具に走ってる。いっぱい相談して種類も多いし、作るのが早い! 僕はこっそり玩具王と呼んでいる。とても可愛いので弟子候補が殺到したけど、同じくらいの女の子しか取らなかった。皆、きゃぴきゃぴしてる。

 おじさんは何故か女の子の仲間になってるので、そのまま可愛いのいっぱい作ってください。

 モテモテお兄さんには、不思議なんだけどムキムキのお兄さんしか弟子になりたい人がいなかった。そこだけなんか暑い感じ。そのせいか、お姉さんに対抗したいとかで、バトルカードを教えたら、余計熱が入って絵にりだした。コレクション性でも対抗したいって。テストとか言って、よく遊んでるけど、なんか暑苦しいよ。うお〜とか叫ばない。


 思い返しても、ゲーム系しか無いなあ。飽きるまで無理かな。ガラスのとか作りたい。お酒造るって言ったよね。忘れてるよなあ、あんなに喜んでいたのに。

 ねぇ、焼き物も無いよ。入れ物どうしよう。


 広場の周りにぐるっと店を広げるのを指示して回って調整、問題無し。これは実験でもあるので、お金のやり取りはする。でも、硬貨は使わない。(紙幣はまだ登場していないし)持ってるのは外との取引用。というか聖貨キライ。使うのはこれ、精霊石。ペンダントや腕輪に付けてるの。

 売り買いが成立したって、両方が思うと妖精が記録してくれる優れもの。温泉で精霊石が大量に出来るようになったことと、ここには妖精がいっぱいいるから出来る。こういうトコなら使えるけど、他所よそでは使えない気がする。特殊すぎるしね。

 でね、これはみんなが付けてるの。赤ちゃんも。身分証を兼ねてるし。小さい子は今日やり取りをして、お買い物を覚える。大きい子が付いて、しっかり教える。あと残りで何買えるかなあって工夫を覚えて欲しいけど、働いていない子はいなくて、しかも頑張ってるから、まあいくらでも買えちゃう。食べきれないほど買うっていうおバカさんはいないから心配はしていない。計算は今後学校で教える内容だから、そこで覚えてもらう。


 試しにふわふわのお菓子買ってみる。売り買い成立ってなって、ふわっとした感じがペンダントにすうっと入るのが分かる。成功! でも妖精さん、スキスキ大好きってイメージは余計だから・・いつもしないでしょう。ドキドキしちゃうよ。


 勇者たちの作業が遅れてるって。あ〜やっぱり、勇者向きじゃ無いからなあ、この作業。

 「じゃあ、採石場の人を全員回して、ノルマ達成出来なかったし」

 自業自得。ラクラクのノルマにしたのに、ずっと石で遊んでるから。頑張っている人も連帯責任ってこと。玩具づくりハイペースだから、材料足りなくなる。仕事しろ。


 あ〜あ。採石場の人達、やっぱり勇者って呼ばれちゃってるよ。水田と戦ってね。いくら何でも三倍になったんだから、作業が遅いとはいえ終わるよね。ガンバ、勇者!

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