2章 たのしい町づくり。
008 こ今度こそ町づくり開始したい。
会議で違う話ばっかりする。話が進まない。ここの始まりについてなんだから、大事な事いっぱい。適当に聞いてて、後で違うから変えてって言われても変えるの大変なこともあるんだから、ちゃんと話を聞いて意見を持たないとダメ。
「もお〜。脱線ばかりだめでしょ〜」
叱ってみた。
「あははは・・・ 一番余計な事言ってるのが何言ってんだか」。
「寝てる間に耳とか尻尾ふやさないでくれよ〜」「冬は尻尾増えると暖かそうだなぁ」「夏、
あ、つい混じっちゃたよ。よ・よだれが・・・
「やめやめ〜、話進めようよ〜」とパンパンと叩くと、ぱっと視線が集まって・・「ひいっ。怖いっ」
「
呆れられたけど仕方ないでしょ。視線って人殺せるんだよ(これは比喩では)怖いの当たり前じゃん。
「うう・・・ あんまりこっち見ない感じで、お願い。(声小)
でで・・・どれも同時に進めなきゃなんだけど、時間が掛かるものが多いの。
人がいっぱいいるから、上手く分ければ何とかなるかなって。
工作は、重いの軽いのあるけど、商材のため取りあえず軽いのから。材料あんまり無いし。
あるもの作ってもしょうがないから、単価上げられる新しいものをなんか。
攻められる事に備えて、材料が出来てから武器も作る。
道はしっかり作ったのでかなりでっかいもの通っても凹まないはず。」
「ってあれか。武器庫の前の道の敷き変えで試したやつか、いいな!」
「そう。あれを僕が手を伸ばした深さにしてるの。今後は全部それ」
「なら。安心だな。それ何年持つ?」
「1000年は軽いかなって、手間掛けても十分おつりが来る」
「普通でやれば手間だが、師匠だと材料ちょっとだし一瞬だろっ」
「ん。そう、だからあんまり気にしないで良いよ」
あ〜あ、表情が無くなっているのがいる。分からないと話つまんないか。
「細かいのは後で、ってことで。ドンドン行くよっ。
服・布どうしよう。いつまでも同じの着回すって訳にはいかないよね。
麻すぐに育つけど。綿花、仕入れどう? 毛の多い動物仕入れるとか。寒い地方で探してみない?」
「それは任せてねぇ」
白くてふさふさ耳のおばさん、いやお姉さんが手を上げた。おばさんダメ。気を付けよう。
「柄なんだけど、編む道具作るから、それをたたくと高く売れそう。これね」
と、自分の服を見せる。柄テープを付けるだけでちょっといい感じに見えるの。
「デザインのアイデアもあるから、後で相談。普段着るものも可愛くしようね」
お姉さんにっこり。耳触りたい〜
「狩りなんだけど、結構濃いのは分かってる。でもなんか大きめが多い感じする。
牛いっぱいいたけど、その後の肉は、狩りで。
怪我怖いし怪我ですまないかもしれない、気を付けて。肉たべたい」
みんなの目がキランとした。肉美味しいよね。
「そうそう、肉から油取るし、内臓も食べられように処理するよ」
モツだなっとつぶやく声。わかってるねえ。普通全部捨てちゃうけど、もったいない。
「油取って、
いいわあとか待ってましたぁと歓喜の声。
「おいしい保存食もできるから、行商の時に食べられるし、たぶん商材になるよ。干し肉飽きるし」
旅の時、ごはん寂しいよね。なんとかするよ。後でね。
「で、畑。とっても大事。試したいものいっぱいある。持ってきてくれた?」
おう、多めに持ってきたぜ。って
「大麦、小麦に芋(いも)は色んなの。豆、野菜いっぱい。連作障害も試したので大丈夫そう。
肥料、間に合うと思うから収量アップすると思うの。
あとね。なんかいっぱい書庫の奥にあった水の麦。おいしい気がするの。説明も付いてたの。
(大変なのはヒミツ)
くだもの食べたい。いっぱい色んなの。
でも、すぐは無理だから、お買い物に入れてね。いっぱい」
作るよ。いっぱい、僕が食べたいもの。余ったのは売ってね。
「あと、ぶどうは甘いのと甘くないのある?」
おうって言うので。
「甘くない方はワイン作るけど。
試したいのあるから、ちょっともらうね。濃いのとシュワシュワ。
好きだっていってたし。蒸留酒。
あとね。女の人のために軽いの、シュワワ〜って良いかなって
僕は飲めないから、味見してね」
と言ったところではい! はいっ! っていっぱい。
「お酒、試したいの他にもある。他の果物でね。余ったので作るから、畑がんばってね」
「ぶどうしか聞いたことないんだけど、果物っていうと何? りんごとかみかん?」
「もちろんどっちも大丈夫かな。全部とか言われると困るんだけど。少しずつね」
「まさか、野菜とかでは無いよなあ。はははは」
「いや。作れるよ。芋。そばとか」
「おお、まじかぁ。もう聞かねえ。楽しみにしてるぜぇ」
今までは、楽しませるだけだったからね。これから楽しいがいっぱいになるようにしようね。
「で、今までの話しで土地割りはこうっ!」
そうなの。ちゃんとね。みんなのしたいこと聞いてたの。できることかは分かんないけどやってみる。みんなでね。地図をバーンと出して、さささ〜っと書き加える。川の向こうは全部畑になった。下の方はお城。町は川まで広げるの。この辺水路とか巡らせたいし。中心部分は全部住宅、まあ当然店とかはある。計画では十万人、今は500人。きっといっぱいになる。
「転写!」みんなに白布を広げて持ってもらって地図を描く。書いてるのは妖精さん。でもね。色付いてるし、僕のより上手く書くとばれちゃうよ。
こういう地図柄売れそうだなあ。嫌がらせに聖都の正確な地図布を他の国で売ってみる? ステキ。
「時間が掛かるけど、ひとつひとつね。ちょっとでもいい。楽しくね。
もう、働かされるのはいや。働きたい。でね、遊ぶの。
これから大変、きっとすっごく。でもでも、わくわくってしてるの」
おうっ!って、隣同士次々に握手になった。明るく散っていく人達を見るとちょっとうるっとする。
でもさ。希望に満ちあふれている感じだけど、この町まだ、でっかい合宿所と風呂の建物とやたら立派な道路しかないんだよ。大変なのはこれから。でっかい聞き耳立ててた人達。伝わったかな。僕の気持ち。
がんばろうね。はあと。
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