Episode.14



ん~…



専門用語が多過ぎて全然解らない…




ダブルクリック…ってどのくらいの速さで2回?


ドラッグ アンド ドロップ…お薬と飴玉ちゃん?


右クリック…左利きの私はどうしたらいいんだろ



ん~…



 「ママ、おかおこわーい」

 

「ママには難し過ぎるわ…パソコン」

 「さなかわろっか?」


「ん~さなちゃんにも難しいかなぁ、これは」

 「そかぁー」



        「藤森さーん」




 「ママよんでるよ!」

        「藤森さーん」

「本当だ!」

「さなちゃんはここで待っててね」

 「うん!」





      「お待たせ致しました」

  「保険証のご提示ありがとうございます」

         「はい」


「こちらが処方箋で…朝夕に飲むこちらのお薬がぁ」

「はい、先生とご相談をして増やしてもらいました」

       「そうなんですね」


        「あとはぁ…

 前回と同じ内容でよろしかったでしょうか?」

      「はい、大丈夫です」


     「ではこちらお持ち頂いて…

    今日のお会計がこちらになります」

   「はい・・じゃこれでお願いします」

  「はい、では…220円のお返しになります。」


   「次回のご予約は如何致しますか?」

  「2週間後の同じ時間でお願いします」


         「はい…」


「6月23日の火曜日、15時でお取りしますね」

         「はい」


「では診察券のほうお返しします、お大事にどうぞ」

     「ありがとうございます」




「よし、さなちゃん 次はお薬屋さんに行くよ」

 「いこー!」



       「ばいばーい!」

       「バイバーイ^^」




     「さなちゃん、エレベーターのボタン!」

               「ピンポーン!」


               「ありがとう^^」

               「んふふ~^^」




                     キィン


                   スーーーッ


                「いちーー!」




               「ありがとう^^」

               「んふふ~^^」




       「さなちゃん、お夕飯何食べたい?」

               「ハンバーグ!」





        「ハンバーグは昨日食べたでしょ」

      「うん!でもハンバーグたべたい!」




                    「え~」

          「ママは違うの食べたいなぁ」

          「じゃねぇ、えっとねぇ…



                     キィン


                   スーーーッ

              

           「ついたー!」

        「さなちゃん、走ったら危ないよ」



ガラガッシャーーン!!

                      !?


「い、痛いいぃ!」

「突き飛ばすことないでしょ!」

 「うっせなぁ、しつけぇんだよお前は!」




               「・・・」

              どくっ どくっ…





「なんで急にそうなるのよ!」

「わたし何も悪いことしてないでしょ!!」

 「だからどなんなよぉ、うっせなぁ!」




        「!?・・・」

        どくっ どくっ…






「こうくんだってどなってるでしょ!」

「なんでいきなり会わないなんて言うのよ!」

 「いちいち説明しないと分かんないのかよ!」

「わかんない!」


 「チッ」

 「お前といるの、もぉあきたんだよ!」



         「!!」

       どくどくどくどくっ…






 ズズズズッ


         「もう随分@$ら飽きてた。」

          ズズッ

                     ずずっ


       どくどくどくどくっ…





「何それ分かんない!」

 

                   ずっ

       どくどくどくどくっ……




「うっせ!!」


                ズズズズッ



         「いちい%&渉しないでくれ。」

                 

       ズズズッ 




        「…はぁ…はぁ」

       どくどくどくどくっ…




         「ママ?」







      「ママ…だいじょぶ?」

         「!?」



       「さなちゃん…」


       「だいじょぶ?」


         「…ふぅ」


 「ちょっと吃驚しちゃったけど…もう大丈夫」

       「よかったぁー!」



    「さなちゃん、ありがとう^^」

       「んふふ~^^」



    「よし、お薬屋さん行こ!」

        「いこー!」





       「ねぇ、ママぁ」

      「ん?どうしたの?」


  「またあのこーえんであそんでもいい?」


  「あのって…この前遊んでた公園のこと?」

         「うん!」


「あのこーえんでね、さな、おともだちできたの!」

 「そうなんだぁ!よかったねぇ、さなちゃん」

        「んふふ~^^」


   「じゃぁ、ママお薬貰ってくるから、

   さなちゃんはその公園で遊んで待ってて」

       「やたぁーーー!!」



              「のちほどーー!!」



          「笑 」

   「あんな言葉どこで覚えたのかしら」







スーーーッ





 「お願いします」

「番号でお呼びしますので

お掛けになってお待ちください」

 「はい」







     ちゅんちゅん ちゅんちゅん




                  キャッ キャッ




 お友達の声かしら…






                   ワーーイ!








         ちゅんちゅん








 「いいお天気ぃ…」






「番号8番、8番でお待ちの

 「あ、はい!」



「お待たせ致しました 」


「お加減のほうはどうですか?」

 「はい」

 「また少し気分が優れない日が続いたので、

  お薬を増やしてもらいました」

「そうだったんですね」


「ではご一緒にご確認ください」

「2週間分のお薬ですね」


「先ずこちらの…朝夕に飲むお薬が

 1錠から2錠ですね、変更となっております」

 「はい」


「あとは前回までと一緒ですね」


「えー、毎食後にお飲みいただくお薬がこちら、

 それぞれ1回1錠ずつ」

「で寝る前のお薬が…

 こちらですね こちらもそれぞれ1錠ずつ」

「こちらが頓服でお出ししてるお薬になります」

 「はい」


「お会計がこちら、ですね」


 「大きいのしかなくて…すみません」

「いえいえ、大丈夫ですよ」

「では1万円お預かりしましたので、

 5,140円のお返しになります」

 「はい」



「そういえば今日さなえちゃんは?」

 「今日もあそこの公園で遊んでます」


「久しぶりのいいお天気ですもんねぇ」

 「ですね^^」


「子供のうちは泥んこになって遊んだほうが、

 免疫力もつきますからね」

「私が言うのもアレですけど 笑」

 「ふふ 笑」


「袋にお入れしますか?」

 「あ、大丈夫です こっちに入れちゃうんで」



「お大事にどうぞ~」


 「ありがとうございます^^」




スーーーッ




 「ん~~~~~っぅ!」

            

    よし、さなちゃん迎えに行くか!









               「あ!ママだー!」



「さなちゃんお待たせ~!」



        「だいじょぶー!」

  「おにーちゃんとおはなししてたから!」

 「お友達、さなちゃんよりもお兄ちゃんなのね」


           「うん!」

     「ママにもごしょーかいしたげる!!」

  「そんなに引っ張らなくてもママ行くから 笑」



       「あれ?お友達はどこ?さなちゃん」

             「あそこーーー!!」


           「あそこって・・」



               「ほら、さなちゃん

     「ママ困っちゃうよ」って言ったでしょ」

           「ママ、こまってるぅ?」


                「…えっと」



          「僕、『青野』って言います」

  「この公園の近くに住んでて、時々気分転換に」

      「ここで…ボーッとしてるんです 笑」


   「おにーちゃん、『あおの』っていうんだ!」

 「さなちゃんにはまだ名前しか教えてなかったね」


  「ボーッとしてる僕に興味を持ってくれたのか 」

  「さなちゃんが声をかけてくれたんですよ^^」

           「そうだったんですね」


              「それで、えっと…」



              「あ!藤森です」


  「ママ…藤森さんがお薬を貰いにまた来るから」

 「その時またお喋りしようねって約束したんです」


            「だからさなちゃん、

         この公園に来たかったのね」

               「んふふ~^^」


         「あおのくん、さなちゃんの

      相手をしてくれてありがとう^^」

                 「いえいえ!」


           「僕、この時間帯は割と暇で」

     「だから気分転換もよくするんです 笑」

                「くすっ 笑」


        「なので藤森さんが通院してる間、

            さなちゃんの相手は僕が」

                  「…ってのは

  さなちゃんが言い出した事なんですけどね 笑」

                  「!?」

               「さなちゃん、

    あおのくんにそんなお願いしたの!?」

               「おにーちゃん、

     ママがいいよっていったらいいって!」


                  「でも」

            「何度もあおのくんに

 さなちゃんお願いするのも、申し訳ないし‥」

    「それだったら全然気にしないでください、

              僕ホント暇ですし 笑」


               「僕もさなちゃんと

        お喋りするの楽しいし、それに…」


                   「?」


            「そのほうが藤森さんの、

        『心の荷物』も減ってくかなって」


                  「!?」


       「ねぇー、いいでしょ、ママぁ!」


                 「・・・」


                 「ねぇー!」


      「じゃぁ…お願いしようかしら?」


               「やたーーー!」


       「やたーーー!」

              「はい、喜んで^^」



            「やたーーー!」


     「ほら、さなちゃん 走り回らないの」

               「んふふ~^^」


    「さなちゃん、あおのくんにお礼は?」

       「おにーちゃんありがとー!^^」

                「いえいえ^^」


         「曜日はもう決まっていて」


「時間もいつも同じ時間に予約を入れているの」

 「だから次は…再来週のこの時間になるかな」

              「了解しました^^」


       「あおのくん、ありがとう^^」


                「ひとつだけ…」

                  「ん?」


     「ひとつだけお願い聞いてくれますか?」

                 「なに?」


                 「藤森さんの、

   下の名前で呼んだりしても大丈夫でしょうか」

                  「え?」


「ほらさなちゃんも、『藤森』さんじゃないですか」

      「なんか僕の中でしっくりこなくって」

           「あっそういうことね」


           「僕も下の名前教えるので」


             「…いいわよ^^」

                  「やった!」

                 くすっ 笑


          「じゃあ改めて自己紹介」


     「藤森麻衣です、宜しくどうぞ^^」


                「僕の番ですね」



                  「僕は奏多、

             青野奏多っていいます」

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