Episode.13
ガ‥カチャッ
キィ~
バタンッ
「智子、おかえり~」
「あれ?」
「智子今帰ってきたわよねぇ、裕太」
「あ゛? 」
「玄関のドア、開いた音したわよねぇ」
「テレビ観てて気づかなかった 」
「ん~、わたしの聞き間違いかしら」
「そういえば親父は? 」
「今日は飲み会で遅くなるって」
「珍しいね、飲み会なんて 」
「お酒あんまり飲まないのにね」
「…浮気とかだったりして 笑 」
「あの人が?」
「あはは 爆笑」
「お父さん、浮気するようなタイプに見える?」
「…見えない 」
「でしょー 笑」
シャーーーーーー
「嘘つくとすーぐ顔に出るし」
「それにお父さんの相手してくれる女の人なんて、
いないわよぉ」
「ねーちゃん帰ってきた音だったね、
さっき言ってたの 」
「ん?」
「シャワーの音してたよ 」
「ホントに!?」
「ホントだ」
「智子ぉ~、おかえり~」
「…ただいま」
「台所にお夕飯ラップして置いてあるからぁ」
「あとでチンして食べるのよぉ」
「…食欲、ないかも」
「あら、そうなのぉ」
「んじゃ冷蔵庫入れとくからぁ
明日の朝食べてねぇ」
「…うん、ありがと」
「どうしたのかしら」
「あ゛? 」
「智子、なんか元気ないみたい」
「けんかでもしたのかな… 」
「ん?」
「ううん、なんでもない」
ピロリ~~ン♪
「お父さんからメールだ」
カチャッ
「・・・」
「なんだって?」
「「雨降ってきたから駅まで傘持ってきて」って」
朝、「折りたたみ持ってって」って言ったのにぃ」
「俺行こっか?」
「大丈夫!」
「今日お夕飯多めに食べちゃったから」
「運動がてら行ってくる」
「いってらっしゃーい」
キィ~
バタンッ
ガ‥カチャッ
シーーン
パタ パタ パタ
「…ねーちゃん、なんかあった? 」
「…ゆう」
「ん? 」
「…悪いけど今日…」
「お姉ちゃん1人で寝てもいいかな…」
「・・・」
「…あぁ、いいよ」
「ありがと…」
「布団こっちに持ってくるよ」
「うん…」
スーーッ
「・・・」
「よいしょ」
「ごめんね…」
「謝んなくていいよ」
「おやすみぃ」
「…おやすみ」
ガ‥カチャッ
キィ~
パタン
「ただいま」
「ただいまぁ~」
「よいしょ」
バタンッ
「裕太、お前何やってんだ?」
「今日はこっちで寝たいきぶ
…って酒くさっ!」
「やっぱ酒臭いか だはは 笑」
「今日はちょーっと飲んじゃったんだってさ」
「はい!呑んじゃいました! だはは 笑」
「はぁ…」
「ほら、裕太がここで寝るんだって」
「わたし達も寝るわよ」
「ラジャー! だはは 笑」
「テレビ観てもいいけど、夜更かしはしないのよ」
「エッチなのは駄目だぞぉ~!」
「なに言ってんのよ!?」
「だはは 笑」
「おやすみぃ!」
スーーッ
「おやすみぃ」
パタン
「ふぅ…寝よ」
パチッ
「ぐす…ぐす…」
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