クラスのあの人

虹なん

第1話 モヤモヤ。

                    「亜麻あめちゃんって少し怖いよね。」

 中学生になって違う小学校の人と初めて仲良くなった美香みこちゃんがそう言った。


 あの日からずっとモヤモヤする。

 亜麻さんはわたしの隣の人遠藤えんどうさんとよく話している。

 授業終わった瞬間に遠藤さんの席にいって授業始まる前ギリギリまでずっと遠藤さんとくっついている。

 私は内心

(遠藤さんの事好きなのかな?)

 と思った。

 まぁそれは前々から思っていた事だけれど。

 それで私はいつも考えてしまう。

 私は隣の人と授業中よく喋る時がある。中学校に入ってすぐの時は怖かったけれど運悪く1回目の席替えでも隣が遠藤さんだったので慣れてしまった。というか仲良くなった。

 私は楽しいし別にいいかなと思っていたけれどあの日から隣の人と話すのが怖くて怖くて仕方がない。

 何故なら、いつも元気で怖いものがないって感じの美香ちゃんでも亜麻さんが怖いって言うくらいだ。

 もし、亜麻さんが本当にわたしの隣の人の事が好きだとしたら、

——嫉妬を買ってしまうかもしれない。——

 から。

 私は6年生の時訳がありほとんどクラスメイトから嫌われていた。だから中学では嫌われないようにと思ったのにもし嫉妬を買ってしまったら私は亜麻さんに嫌われてしまう。

———それが嫌だった。——————

 でも2回目の席替えまでもう少しだ。私が少し我慢すればきっと。ね。










2022年6月10日(金曜日)

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

クラスのあの人 虹なん @niziirodesu

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ