ケース3 添付文書(水鏡の事前調査書)

依頼人:足尾千代(32) 女性 


職業:忌沼温泉旅館 若女将


依頼内容:旅館にある呪物の破壊、または呪物からの解放。(儀式のため、望まぬ結婚を強いられておりそれから逃れたい)


備考:切迫した状況のため連絡手段はメールのみを希望。(周囲にばれると危険が生じるとのこと)

 

 

 

 以下に事前調査記録を記す。

 

【所見】

忌沼温泉旅館は呪物の加護を受けた秘密温泉旅館である。


政府高官の接待で幾度か利用した経験あり。


若女将は清楚系の可愛らしい人である。男として彼女に望まぬ結婚などさせてはならない。


旅館の印象は良好。噂通りの強いパワースポットである。


しかし奥の施設からは危険な気配を感じる(侵入厳禁)

 

 

 

【調査開始】

情報屋や関係筋に聞き込みを開始する。

そのほとんどが詳細を知らないと回答。

内一名から有力な情報を得る(要事実確認)

 

 

情報1

旅館は親族経営で不都合な事実は封殺される。裏の顔として呪い屋を経営している。

 

情報2

呪物は定期的に特殊な生贄を要する。

 

情報3

代々女将の夫になる人物は特定の名が付けられている。その名前は春男、夏男、秋男、幸男である。

 

 

【情報の裏取り】

依頼人に情報の真偽をメールで確認。

 

情報1

呪い屋は事実で各界の要人から秘密裏に依頼がくる。

  

情報2

生贄は子を成した後の女将の夫である。

 

情報3

呪物は虫に深く関係しており、虫の活発な季節を司った名の夫が生贄となる。


ただし冬を司る夫は幸男と呼ばれ、呪物を封じるための人柱として生涯旅館に束縛される。

 

 

以上の内容からこの案件は非常に危険なものであると推察される。


よって例に違わず特派員の出動が必須である。


 

※書類には大きな朱文字で【腹痛先生案件】と押印されている。

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