美少女戦士ダジャレンジャー
宮 虎吾朗
第1話
美少女戦士
ダジャレンジャー
第1話
織田 真里
私の名前は、「織田 真里」だ。
読み方は、「オダマリ」なんかでは決してなく、周りの期待に反して「オリタ マリ」だ。
周りの期待に反する?
それは、読み方が「オダマリ」ではなく「オリタマリ」だと分かると周りの人々は、だいたい口を揃えて「あ、そうなんだ。オダマリじゃないんだ」とか言って残念そうな顔をするからだ。
そんな人々に対して私は、まさに「お黙り!」といってやりたいと思う。
まー、でもそれを言ってしまうと、やっぱ「オダマリ」じゃん!みたいな感じになるのがわかるので、今まで言ったことはないはずだ。
名前の話は、これぐらいにしといて、引き続き自分を紹介していこうと思う。
年齢は25歳で、名前からも分かるとおり女だ。
そして仕事だが、私は焼肉店を経営している、いわば女社長だ。
女社長といっても、経営している店は1店舗だけなので、社長といって良いのかどうかと迷う感じもある。
なぜ焼肉店をやっているのかと言えば…
ここからの話は、私の核心部分に入っていくのだが、
これは人には言えない秘密の部分でもあり、もしも今から私が書きとめる話を、誰かが何処かで言いふらすようなことがあれば、私は間違いなく「お黙り!」と言ってしまうかも知れない。
まず第一に私は、ダジャレが大好きな人間であるということだ。
これが何故、秘密の部分かと言うと、
私がダジャレ好きだとバレたら、確実に周りが私に対して「オダマリ」イジりをしてくるだろうと容易に予想できるからである。
25歳になった今でも、そのヒミツがバレないように細心の注意を、いや、最新の細心の注意を払っている。
実は、焼肉店を経営しているのも、私のダジャレ好きが少なからず関係している。
「焼肉」この言葉には、ダジャレの要素がたくさん含まれている。
例えば、私の店のテーブルに設置されている焼肉コンロなのだが、少しだけ他の店とは違っている。
どのように違うかと言うと、まず私の店のテーブルは他の店と違い、少し広めのテーブルが置いてあり、その中央に埋め込み式の焼肉コンロが設置してあるのだが、テーブルが普通よりも広いため、例えば椅子に座ったまま肉を焼こうとすると、テーブルが広い分だけ焼肉コンロが遠くなり、微妙に焼きにくさを感じる。焼肉が焼きにくいのだ。
ただ、あまりにも焼きにくいと、お客さんが、もう私の店には来なくなってしまうので、テーブルの広さは綿密な計算により、お客さんが不快に感じないような広さにしてある。
そして、厨房の冷蔵庫。
つまり、昔は中坊だった(つまり中学生)人が大人になってから作った厨房の冷蔵庫。
(説明が分かりにくいが、中坊と厨房をかけています。
そこには、もちろん色々な肉が憎いほど保存してある。
例えば鶏肉!
鶏肉は冷蔵庫の1番上の段の、さらに1番奥の方にしまうことになっている。
これは、冷蔵庫から鶏肉を出す時、はっきり言って出しにくい。
鶏肉が取りにくいのだ。
表面上の理由は「その場所が鶏肉にとって最適な温度と湿度である」ということになっているのだが、本当は違う。
「鶏肉、取りにくい!」
そう感じでもらうためだ。
しかし、それもストレスを感じるほど取りにくいわけではなく、「程よい取りにくさ」にしてある。
他にもあるのだが、それは追々紹介していくとして、なぜ、そんなことをするのか?なのだが、自分でも よく分からない。
多分、ダジャレを体感すると面白いということを共感してほしいと思っている。
少なくとも私は、体感系のダジャレが楽しく感じるのだ。
なぜ、ダジャレが好きなのか?
それは、私が秘密にしている、もう一つのことを知れば、すぐに分かって頂けると思う。
私の仕事は焼肉店の経営であるが、それは表の仕事であり、実は周りに秘密にしている裏の仕事がある。
それは、私が
『美少女戦士ダジャレンジャー』である、ということだ。
おっと!ボスから急な要請が入ったようだ。
私は訳あって、自分の素性を文書に書き留めておくことにしたのだが、「美少女戦士ダジャレンジャー」としての急な仕事が入ったので、また書くことにする。
「美少女戦士」
まー、もはや25歳で「少女」ではないし、元々「美」でもないのだが…
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