第二話:新生世界運営開始
「どひぃ~! また人間の部落が発生した魔物で壊滅したぁ!!」
私はオーブを見ながら神力を注ぎいろいろと操作するけど何度やっても人間の部落が大きく成らない。
それどころか季節設定したのが四季有るから冬を越せない人間たちもいる。
魔獣や妖魔なんかも作ってみたけど、倒せれば経験値が入って人間たちのレベルも上がると思ったのに先に人間たちがやられてしまう。
仕方なしにサポートできそうな亜人たちも作ったら人間たちとあまり仲が良く無くて協力関係が築けないでいる。
「どうしよう、人間たち発生させてもう一万年過ぎちゃったけど、原始的な活動ばかりで全然文明に繋がらないよぉ~」
この世界には私が降臨して天地を作り、土から人間を作ったと言う事にした。
そして人間たちに女神である私を敬い文明を築かせるつもりだったのに全然成長しない。
むしろ亜人族の方が先を行って文化的になり過ぎたのでエルフ族やドワーフ族、あとは草原を走り回れる小人族なんかは妖精界を次元の隣に作って押し込んだ。
なのに何処でどう間違えたかこの世界との接点が有るからたまにのこのこ出てくる。
「ううぅ~、こうなったら亜人族にこの世界を発展するようにやらせようかな?」
そんな事を思い、エルフ族には森や自然の管理が上手に、ドワーフ族には鉱石の扱いが上手にしてみるとますますそっちの方面が発展をする。
でも肝心要の人間族とあまり仲がよろしくない。
エルフ族もドワーフ族も人間族を軽んじている。
だって野蛮人という言葉がぴったりで称号なんかも「お山の大将」とかばかり。
後は「生き延びた者」とか「逃げ切った者」とか言うへんな称号ばかり。
「どうしたらいいのよこれって…… もしかしてこれが若さゆえの間違いってやつ?」
と、ふとある事に気付く。
そうだ、神力を伝えるモノリスでも一番大きな人間の部落に落として私が直接指導すればいいんだ!
「ならばさっそくモノリスを発生させて……」
ちらっと見ると世界の奇跡ポイントが激減するけど、私の神託があれば何とかなるでしょう?
多分大丈夫だから奇跡ポイント使っちゃいましょう。
「それでは、ぽちっとな!」
一番大きな人間の部落にモノリスを落とす。
あっ、何人かが下敷きに……
ま、まあ人間は増える事だけは容易にできるからこれは不幸な出来事。
モノリスを与える代価って感じでいいわよね?
「取りあえず、集落に柵作らせ安全確保させて、打製石器から磨製石器に道具を進化させて……」
教科書とかを引っ張り出し基礎技術の部分を読む。
そう言えば鉱石とか近くに有れば進化が早まるんだっけ?
「んじゃ、火山噴火させて鉱石の発生をさせよう!」
思いつきで神力を使って火山を爆発させると周辺の部落が壊滅してしまった!?
「な、なんでぇ!? あ、でも一番大きな所だけは残ったか…… ん? 住民がモノリスに土下座している? ははぁ~ん、やっと私の指導の重要性に気付いたのね? よしよし…… ってぇ!?」
女神の神託が宿るモノリスを崇めていた人間たちは娘っ子を連れて来てモノリスの前で刺殺しその心臓をモノリスの前に捧げる。
何故か供物もそこに並べられみんな土下座している。
「な、何でいきなり生贄なんか…… ん? ステータスに変化が出た? なになに、称号が『女神に付き従う者』? ん~、それって従順な信者って事? おおぉ、これなら私の神託を聞き入れるね! んじゃ、次はねぇ~」
やっと人間族が発展しそうな感じになって来た。
この調子で文明を築いて発展させればきっと上手くいく。
私はにんまりと笑って自動作業機能を使いしばらく人間族が成長するのを待つ事にするのだった。
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