第4話
「久しぶり」彼は言った。
「久しぶり」私は返した。
「なんで死にたいの?」彼に聞いた。
「社会にもどこにも自分の居場所はないって感じちゃって人生楽しくないからもういいかなって思ってさ」彼は言った。
私は彼が好きだった。彼は優しい人だ。
優しすぎたから心を病んでしまったことがわかった。
「それじゃあお願いします。今までありがとう」と彼は言った。
「目を閉じてください」私は言った。
彼が目をつぶった。その瞬間私は彼の持っているスイッチを奪って逃走した。
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