第42話:欲望に忠実過ぎだろ!?

すみません。前話で獣人の名付けの提案をして「虎右衛門」と呼ばれたのは、ボールスです。


間違えてアザトースになってました。

―――――――――――――――




 予想通り、子供達が「ハンバーグ」とか「オムライス」とか言っていたそうだ。

 店で注文が入るたびに「俺?」とキョロキョロする未来が見える。

 そんな名前は駄目に決まってる!

 ネタとしては良いけどな。


 そして、名前の事は置いておいて、大人の獣人には仕事を割り振る事にした。




 まずは戦闘職だった人達は、ボールスのもとへ。

 訓練をして、仕事のレベルを決めて派遣するのだ。

 準備運動らしきものが終わったボールスが、俺の所へ走って来た。

「獣人は身体能力が高くて楽しい!」

 は?楽しい?

「前の部下達は、準備運動の途中で皆脱落してたからな!」

「いや、それ、準備運動になってないから!」

 アザトースがいないから、俺がツッコミしておきました。



 次は料理人。

 手先が器用な獣人もいて、パフェのデコがえるように変わった。

 この世界、インスタ無いけどな。

 ファミレスの料理は外へ出せないので、従業員の賄いを作るのがメインの仕事になる。


 正直、アランとジョエルで六十人分の食事は無理だったからな。

 初日は、マリンとスーザンとテッサが手伝って、何とかギリギリだったんだよ。



 えぇ~と。

 なんだろう、このコスプレキャバ嬢みたいな人達は。

 耳と尻尾は自前だから、まぁ、しょうがない。

 だが、なぜ襟ぐりがそんなおっぱいの方まで開いてるの?

 しかも胸の下から腰まで、ベストでキュッて締めてるから、Yが凄い事になってますけど!?

 絵文字にするなら、こんな( Y )感じだよ。


 なんだっけ、ほら、あの、アンミラの制服。アレのブラウスの胸元が、乳首ギリギリまでスクエア型に開いてると想像してくれ。

 どこのエロゲだよ。


「働いていた店の制服です」

 キャバクラ勤務だったの!?

〈馬鹿かヨッシー。ヨッシー、馬鹿か。お前が貰った店だよ〉

 キャバクラ要素皆無なのに、あの制服!?

 絶対に商人の趣味だよな?

〈胸元だけが穴の開いたパターンもありますね〉

〈童貞を殺すセーターのブラウス版だな!〉

 懐かしいな、童貞を殺すセーター。



 とにかく!その制服自体は、まぁ良いとしても、ブラウスは新しい物にしようか!

 ヤダよ。俺の趣味とか思われたら。

 それにあんなに開いてたら、ブラジャー出来ないじゃんなぁ。

〈ブラジャーは有りません〉

 アートモから衝撃の事実を聞いた。


 あの巨乳を支える物が無いだと!?

 それにブラジャーが無いと、乳下が汗を掻いて大変な事になると元カノが言ってたぞ。

 夏に「暑い」とうるさいから、「じゃあブラジャー外せよ」って言ったら、ガチギレされたのでよく覚えているんだ。


 それに「アンタが好きな美乳は、勝手に出来上がるもんじゃないのよ!」と体操にまで付き合わされたのは、今では良い思い出だ。

 別れて5年以上。

 彼女も結婚したのだろうか。

 もう確かめようも無いけどな。



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