召喚されて異世界行ったら、全てが終わった後でした
仲村 嘉高
ある意味テンプレ
第1話:異世界へ召喚された!
ある日突然、足下に見た事も無い文字で描かれた魔法陣が浮かび上がった。
魔法陣の知識はファンタジー漫画なので、本当に魔法陣なのかは判らないけど、光り輝いているし、地面から風が吹き上がっているから合ってると思う。
そもそも魔法の無い世界で、真偽の検証なんて出来るわけもない。
これってテンプレの異世界召喚だよね。
俺って勇者?
でもオッサン勇者って、大抵は冷遇されるよな。
俺の年齢は誕生日が来たら30歳。
巻き込まれ召喚か、間違い召喚かが定番の年齢。
これが事故で死んだとかなら、神様が出て来てチート能力くれて転生なんだろうけど、違うからなぁ。
……って、何か長くね?
ピカッ!シュワッ!ここはどこ?じゃないのか?
ピカッ!シュワーーーーーーー←今ここ、みたいになってるんだけど!?
体感的に10分程掛かって召喚されたら、薄汚れた場所だった。
石畳に石壁で、しかも薄暗い。
地下室っぽい感じ?
しかも、誰も居ないんてすけど!?
説明プリーズ!!
バタバタガッシャガッシャドタドタ。
そんな感じの音が近付いて来て、バターンと扉が開けられた。
扉、だよな?
薄暗かったし、そこに扉がある事も今気が付いたよ。
「今更かよ!ヘッボいな王国魔術師!!」
扉を開けたと思われる人が叫んだ。
おぉ!RPGとかでよく見る王道の魔導士って感じの見た目だ。
黒いローブに何かの石が付いた木の杖って、もう完全にソレだよね。
ちょっと興奮しながら眺めていたら、魔導士(仮)の人と目が合った。
コホンと咳払いしたその人は、横の人に何やらコソコソと耳うちした。
横の人、兜まで被った完全な鎧姿だけど聞こえてんのかな?
耳うちされた人と、その更に横の人が俺へと近付いて来た。
今更だけど、体格良いな。
日本人の平均身長な俺とは、10センチ以上の差があるだろう。
「失礼します」
驚くほどのイケボで声を掛けられ、両腋に手を差し込まれたと思ったら、軽々と持ち上げられた。
転んだ子供を助け起こす時の持ち上げ方と言ったら分かり易いだろうか。
とにかく成人も成人、30男には
一人が見守って居るのも、居た
危うく姫抱っこされそうになったのを回避して、応接室と思われる場所へ移動した。
先程の場所はやはり地下室で、暗くて狭い階段を登って地上に出たのだが、出たのが外で驚いた。
召喚したのが地下室なのはともかく、テンプレでは城の地下室だろ?
なぜ外?
しかも、入口の扉はショッボイ木戸で、納屋のような小屋の中にあったのだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます