第11話 伝説の始まり
そして、今日は莉央と生配信をする当日となった。
ネットでは、世界一と日本一が一緒にプレイするということで、大いに盛り上がっていた。
配信開始は21時を予定している。
その10分前に俺は莉央との通話を繋げた。
『これ、聞こえてるー?』
「ああ、大丈夫だ。今日はよろしく頼むよ」
『こちらこそ、頑張ろうね』
少し雑談を交わしていると、配信時間となった。
俺と莉央は配信を開始させる。
莉央もまた『リオのゲーム実況チャンネル』という自分のチャンネルを持っている。
チャンネル登録者は35万人ほどである。
「こんばんはー、今日はプロゲーマーのリオさんとデュオをやっていきます」
俺の方の同時視聴者数は1万を一気に超えた。
俺の中では最高記録の同接である。
『よろしくお願いしまーす』
莉央の美しい声が聞こえてくる。
莉央の方の同接も7000人を超えていた。
『日本一と世界一の試合期待してます!』
『莉央ちゃん天使!』
『Takamoriさん、こんな可愛い子とゲームできるなんて羨ましい』
コメントも次々と流れていく。
そして、早速プロホプルを始めていく。
俺にとっては久しぶりのデュオである。
「どこ降りる?」
『ここは?』
莉央が地図上にピンを刺す。
そこは、激戦区と言われる場所だ。
マンションといった、高層の建物も多いし、遮蔽物が多いのが特徴だ。
「さすが、分かってるね」
『でしょー』
俺は思わず、口角が上がってしまう。
パラシュートを使って、マンションの屋上へと降りる。
「3パーティは居るな」
『だね』
マンションに降りると、すぐに武器を漁る。
「武器あった?」
『アサルト発見』
「お、いいね。こっちはショットガンだ」
そこから、手榴弾や回復アイテムなどを拾っていく。
「足音だ」
『ここのマンション居るよ』
「一階だな」
俺はマンションを降りていく。
一階の階段で敵と鉢合わせになる。
「やったやったやった。即死」
ショットガンで相手の頭を撃ち抜くと、相手は即死した。
『ナイスー! さすが!』
「おうよ。お、いいもん持ってんじゃん」
倒した相手の物資から、アサルトライフルを頂戴する。
『Takamoriさん、回復持ってます?』
「あるよ。あげる?」
『いえ、私は余ってたので無かったらあげようと』
「ありがとう。これ、隣いるな」
『ですね』
隣のマンションからも銃声がなり響いている。
「アサルト手に入れたから詰めようか」
『了解です』
「よし、行こう」
今居るマンションを出ると、隣のマンションへと移る。
「敵いた?」
『こっちは居ません』
「屋上かな」
「かもしれません」
屋上へと続く階段の前で、俺たちは一旦止まる。
「俺は右を見る」
『じゃあ、私は左を』
「よし、行こう!」
俺の合図で、同時に飛び出す。
「こっちは居ない」
『やりました。確殺です』
銃声が鳴り響いた後に莉央は言った。
「お、ナイスー!」
そして、コメントは異常なほど早く流れていく。
『連携すご』
『莉央ちゃん、接近戦強すぎ』
『さすが日本一と世界一のプレイ!』
俺と莉央を合わせると同時視聴者数は、3万人近く行っていた。
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