第2話 病棟看護師
とある市の市民病院に就職した。
4月の給料は、まだ免許の登録が終わってないとかの理由で看護助手の給料はだとのことで、14万円くらいだったと思う。
半年くらい経って、夜勤もやるようになると夜勤手当が出る。急性期病棟だったので、とにかく忙しかった。食事介助とか日常的なことでの残業は超勤はつかなかった。急な入院や、患者さんの急変などで対応したときはさすがに超勤をつけていた。
ふだんは毎月手取りで22~24万円くらい。めちゃくちゃ忙しくて、夜勤も普段より多かった上に、研修の主催側になって超勤つけた、年末調整で帰ってきたなど重なった月が一回だけあって、その時は28万円あったと思う。
ボーナスは公務員のだったので、当時一般的だった年間4.2倍。(基本給×4.2が年間のボーナス)
年収は額面で400~450万円だった。
いいように思うかもしれないが、夜勤で肌荒れもするし、勉強しないといけないこともたくさんあった。針刺し事故のリスクもあったし、夜間せん妄で暴れる患者もいた。
当時はいつも疲れていた。
生活するのに十分な給料であることはわかっている。他の女性に比べたらいいこともわかっている。だけど、免許とるために苦労して、不規則勤務で、こんなに辛い思いをして働いてこの給料か、っていつも思っていた。
こんな生活で子育ては出来ないと思ったので、結婚を機に辞めた。
収入を考えるなら市民病院などの総合病院で働き続けるのが一番いいと思う。その生活を続けられるのならだが。
夜勤は必須だし、委員会、研修、看護研究、学生指導、新人指導などやることはどんどん増えていく。
管理職になると病棟夜勤は無くても、当直はあるので、夜勤からは逃れられない。ベッドコントロールや、スタッフのフォローなどの責任ある仕事に終われることになる。(管理職になってないからイメージ)
悲しいかな、若い頃は回りと比べていい給料だったとしても、師長クラスになってもそんなに給料が上がらない。
同じ公務員の一般職にどんどん抜かれていくという悲しい現状である。
看護師の給料がいいと言われるのは、結局は女性にしては給料がいいって話で。日本の男女格差を感じる。
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