黄色い鯨の夢
@kecky
楽しみにしていた修学旅行
とある日のこと済州島の修学旅行が明日へと迫った。楽しそうにカカオトークで電話をしていた高校2年生のカップルミニョンとスンヒョンがいた。
「明日の修学旅行楽しみだねスンヒョンは済州島のどこに行くの?」
「ん-僕はビーチかな済州島と言ったら海だし海は泳ぐところだから楽しいじゃん。ミニョンは?」
「私は東門市場かな~。済州島の名産品などがいっぱい売っているしおいしそうなものばかりだよ。あっスンヒョンにもお土産を買ってあげるね。あなたが一番楽しみにしているもの」
「いいのか、ありがとう。」
そんな会話をしながら修学旅行の準備をしていた。船に乗るためのチケットや着替えやスンヒョンにお土産を買うためのお金など様々な用意をしていた。ミニョンの姉や両親に「お土産買ってくるから楽しみにしててね。またいつか家族で済州島にいこうね」と会話をしていた。
そして当日ミニョンとスンヒョンが通う高校インソン高校に到着した。男子クラスであるスンヒョンは友達とお話をしており、ミニョンは早く着いたためクラスのバスに乗ってカトクでメッセージを送った。「私船が怖くて乗れないよ」「大丈夫だよ。船は怖いけどなれるものさ」と。そんなメッセージでやり取りをしていたらバスは出発をし、仁川港に到着した。そう旅の本題は大きい船に乗ること。その船の名はセモル号だ。あまりにも大きな船であるため修学旅行生たち全員が驚いていた。しかしその日の天候は雨である。修学旅行がなくなれば楽しみにしていた修学旅行は台無しとなってしまう。するとスンヒョンから一通のメッセージが来て「いつまで雨が続くの?もう限界なんだけど」と。一瞬ミニョンは意味が分からないままスンヒョンの顔を眺めた。彼が何を考えているのかを想像しながら。友達に「あら男子クラスのスンヒョン君と気になっちゃてるの?」「いいじゃーん」と言われながらもスンヒョンの想像していることを顔を見ながら考えていた。
それから3時間後とうとうセモル号は出航を決めた。初めての船を楽しそうに探検をし、部屋の中身などを確認してみんなでゲームをして恋バナをしたりして船の旅を楽しんでいた。当日には船で花火大会があるため2年生全員は花火を見て楽しんでいた。ミニョンもスンヒョンと一緒に手をつなぎながら花火大会を楽しんでいた。
しかし楽しんでいられるのは束の間だった。日が明けた朝のころ船に異変があった。みんなは気づいていなかったがミニョンだけが異変に気付いていた。船が少し傾いているのではないか?と恐る恐る外を見ると船は傾いているようには見えない。幻覚が見えてしまったのでは以下とも感じた。友達や船の専門家に行っても信じてはくれないと思ったため誰にも言わないことにしたのだ。それから数時間が経った後ミニョンが気づいた船の異変は的中していた。船が傾き始めみんなは悲鳴を上げていた。ミニョンが必死に説得させようとルームメイトに相談し、さすがにやばいと思ったのか先生や操縦士に報告しようとしたその時放送が流れた「船の中で待っててください」と。一方その頃スンヒョンは部屋に戻ってる途中に船が傾いて流石に危険と感じたのか、119(韓国の消防番号)に通報をした。
「もしもし助けてください!」
「どうされましたか?」
「船が今沈没しそうなのです!助けてください。僕達が乗ってる船です!」
そこから海洋警察に電話がつながった。
「もしもし海洋警察です。今あなたが乗ってる船が沈没しそうと聞いているのですが、位置はどこですか?」
「え?どう言うことですか?」
「あなたが船が乗ってる位置です。緯度と経度を教えてください」
「位置はわかりませんが、ここから島が…」
「位置がわからない?GPSに出てないですか?緯度と経度が」
「わかりません」
とスンヒョンには回答不可能な質問をしてきた。その後もスンヒョンを含めた2年生のメンバーの人数を答えた。
それからスンヒョンは人を助けるために注力をした。まず警察が来た時に楽に出れるようにしようと近くのドアに行って開けた。さらにみんなに知らせようと、各部屋に行って今の状況を楽しんでる場合ではないことを伝えていた。
船がさらに傾いていった。船内にいた修学旅行生たちはみんなが一つ必ず生きて帰れると信じてフェイスブック等に投稿をしていた。救助隊員が必ず来ると信じていた。スンヒョンはもう隣の部屋の行くのだけが精一杯だった。床が斜めになり壁のような存在となっていた。そんな状況でも救助隊員は船内へ来なかった。
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