《あの夏、幽霊となりました》

タヒ

《自殺前夜》

夜の風が顔に当たる。


夏なのに涼しい風が吹いている。


ここから飛び降りれば、確実に死ぬだろう。7階なのだから。


もう一度、私をいじめた人たちを思い出す。


佳菜子、箏音、小夏。


遺書にも名前が書いてあるから、罰を受けるだろう。


人通りが少なくなった。


ー 今だ...


ベランダの手すりを離す。


ふわふわとした感覚がした後、意識を失った。

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