ムラサキハルカ

 ビルとビルの間を歩きながら瀬多敦志せたあつしが天を仰ぐと、狭い青空とそれを遮るコードのようなものが目に入ってきた。吸い込まれそうな青と世界を分かつ線に目を凝らしていくうちに、自然と景色がぼやけていき、こころなしかコードがピンと張っていくような気がして、

 高所にピンと張られた綱を一輪車で渡ろうとするピエロを、敦志は固唾を飲んで見守っている。今にも身を乗り出そうとするその肩を、隣にいる母親が押さえ込んだ。その間も、ピエロは綱の上で行ったり来たりを繰り返しながら、少しずつ前へ前へと進んでいく。ゴールまで、残り一メートルほどになった時、敦志は、いよいよか、と思い、どうか渡ってくれと、祈りにも似た願いをピエロへと注いだ。ピエロは綱の上で大きくバックしたあと、グイっと目的地まで進んでい……こうとしたところで、大きくバランスを崩す。一瞬の無音のあと、高い高い綱の上からピエロは地面まで落下していき、

 掲示板に番号がないのを確認したあと、敦志は自分が不合格だったことを悟り、地球の底へと落ちていくような心地を味わった。正直、模試の結果的に受かって当然くらいに思っていただけに、衝撃は大きかった。親にどう説明しようか? 息子以上に合格を確信していたせいか、ご馳走を作ると腕まくりしていた母の姿が頭に浮かび、申し訳なさばかりが先立つ。「あった、あったよ、あっくん!」隣で喜ぶ彼女のマリに、どう言ったものか、というのも問題だった。なにせ、直前まで合格できるかどうか怪しかったのは彼女の方であり、敦志の方は間違っても心配される側ではなかったのだから。期待して送り出してくれた先生方にも悪いことをしてしまった。……ここまで考えたところで、あまりの情けなさに目から水がこぼれそうになり、腕で顔を覆う。「どうしたの、あっくん。嬉し泣きするのは早いよ」無邪気に笑う彼女に対する憎たらしさだとか、一緒の大学に行くという願いを叶えられなかったことに対しての罪悪感から目をぎゅっと閉じ、

 ようやく暗闇に目が慣れてきたのは、物置に閉じ込めらてから子一時間が経ったあとだった。積みあがった本の山やスコップや台車、灯油のタンクおぼしきものの輪郭をぼんやりと見たあと、押し寄せる恐怖をなんとか殺そうとする。昨日、祖父にこの物置に子供が長い間入っていると、白い女の幽霊がやってきて頭からばりばり食べようとするんだぞ、という話を聞いたばかりだったのもあり、早く出なければと焦りが募り脱出を試みようとするものの、つっかえ棒が入っているのか、戸はビクともしない。開けてよ、お祖父ちゃん。バンバン、と戸を何度も叩くものの、答えは返ってこない。こんなことならば、お祖父ちゃんが大事にとっておいた羊羹を食べなければ良かった、と後悔を深める。一方で、共犯であるはずなのにもかかわらず口車で逃げおおせた姉に対しての憎しみは膨らんでいた。こういう時、いつでも自分から真っ先に逃げようとするその態度に、いい加減に堪忍袋の緒が切れそうだった。無事に出れたら呪ってやると、と決意を深めながら、開けてよぉ、と叫び、何度も何度も戸を叩く。直後、背中に冷たいものがぴちょっと落ち、

 びゃあぁぁぁぁぁ、と悲鳴を漏らしたところで、先にシャワーを潜り抜けた友人の御堂亮太に白い目で見られた。だが、これはいくらなんでも冷た過ぎだろう、シャワーを抜け、炎天下のプールサイドに飛びだす。途端に老若男女で犇く市民プール独自の喧騒が耳に飛びこんでくる。子供用の浅い方のプールからは、喉を枯らしそうなくらいに叫ぶ子供とそれを叱る母親の声が、深い方のプールからは、はしゃぎ回る男女の声が響いていた。見たところ、彼氏彼女で来ている人間が多く見えた。「なぁ、瀬多」「なんだよ」「なんか虚しくねぇ?」「何言ってんだよ。まだまだこれかだろ」「そうかな?」「そうだよ」どうでもいいやりとりを交わしたあと、どちらともなく準備運動をはじめる。高校生になったんだし、そろそろ彼女の一人や二人欲しいな、などと考えている最中も、プール内で遊ぶ男女が入り混じった六人連れの集団がボールを回し合っているのを見て、

 バレーボールをぶつけられそうになるのを両腕で防ぐ。しかし、一回、ブロックしたところで何度も何度も投げつけられれば否応なしに体は痛む。「ガードするな。ちゃんと受けろって」クラスメートの浜岡はふっくらとした頬をひくつかせながら、ニヤニヤと笑っていた。それは浜岡を囲む少年たちも同様であり、何度何度もボールを投げつけてくる。助けを呼ぼうにも校舎裏で人影はないし、仮に誰かを呼べたところで翌日には今以上の仕打ちが待っていることだろう。だから、耐えるほかないと割り切ろうとした敦志に「無視すんな、クーズ」と浜岡が顔面を狙って思い切り球を投げつけてくるので、また両腕で受ける。制服越しとはいえ、おそらくその下は真っ赤に腫れ上がっているだろうと察せられるくらい、ボールをぶつけられるたびつたわる鈍い痛みに叫びだしそうになる。とはいえ、顔を曝したところで、ジャガイモみたいにされるのが関の山だろう。もしかしたら、それを証拠にここにいる連中を訴えられるかもしれなかったが、報復される可能性が頭にチラつき、今以上に酷く痛めつけらたらどうしようと思い、体が縮こまった。だからこそ、こうやって大人しく、ただただ耐え続けねばならないと、自らに言い聞かせて。そうこうしているうちにボールが止み、胸倉を掴みあげられる。見上げれば、唇の端が思いきり釣りあがった浜岡の顔があり、「歯ぁ、食いしばれよ」と告げられるや否や、振りかぶった拳が顔面に降り注ぎ、

 ぼす、と小さな拳が頬に柔らかく刺さる。さほど力が入っていなかったのだろう、と敦志はほっとしながら、幼子のほっぺたをつっつく。「柔らかいな」と口にすると妻の幸子は「もちもちしてるよね」と反対側から同じように人差し指を伸ばしてみせた。当の息子の方はといえば、どこかぼんやりとした顔のまま、まんまるい手で引き続き敦の顔にパンチを叩きつけようとする。その拳を頬を突っついていた掌で受けとめつつ、こんな言葉も喋れないような幼子に恨まれるようなことをしたかな、と母親の方に尋ねてみれば「好かれてるんですよ」などと穏やかな顔で返された。どこまで本気かわからず「そんなもんかなぁ」とぼんやりと思ってから、何度も何度もやってくる赤ん坊の拳の柔らかい衝撃を受け止める。その間、眼鏡越しにこちらを見つめてくる妻の穏やかな眼差しに、

「さいってい」蔑むような眼差しとともにかけられた言葉に、心が死んでいくのを感じながら、敦志は頭から水をかけられるのを甘んじて受けいれた。こういうことって実際にあるんだな、などとどこか他人事のような気持ちを持ちつつも、隣で小鹿のように震える幸子の肩に手を置いてから、真正面で悪鬼羅刹じみた顔をする雛菊を見据える。「すまなかった」頭を下げると、頭頂部に温い液体が沁みたなにかが当たった。顔をあげれば、おしぼりがテーブルの上に転がっている。「すまないですめば警察はいらないでしょ」声を荒げ目を吊り上げる雛菊の態度に、「そうだな」と応じながらも「でも、こういうことになったから」と付け加えた。直後にごつい音とともにテーブルが揺れる。どうやら膝で蹴りあげたらしい。隣を見れば、びくびくと震える幸子。思わず、肩を抱けば、テーブルにもう一発膝が放たれた。程なくして、遠巻きで見ていたとおぼしきウェイターがやってきて「お客様……」とおそるおそる声をかけてくる。呆然としつつ、テーブル上のピッチャーを流し見れば、

 ピッチャーに手をかけ、コップに水を注ぐ。その間も、口の中はビリビリとした辛さに支配され、頬からは脂汗がだらだらと流れだし続けていた。隣を見やれば、既にテーブルの上に友人の氷室が突っ伏している。敦志にしたところで、できればすぐさま後を追いたかったものの、これが激辛チャレンジである以上、今更引きあげるわけには行かない。賞金二千円。高校生の小遣いとしては馬鹿にできない金額だった。だからこそ、倒れそうになりつつも、ひたすら手を動かし続ける。とはいえ、口の中は限界に近く、もう一口も食べたくない、と体は絶えず訴えてきていた。傍らからはストップウォッチを握った店員の呼吸が聞こえる。緊張感に身を浸しつつ、ただただ機械になろうと努め、カレーを口に放りこんでいき、

「ちょっと、しょっぱいかな?」と飯盒炊爨とカレーに対しての感想を敦志が漏らすと、「そうだよね」と苦笑いをするマリ。以降、雪崩れるようにして、「もうちょっとちゃんと作れたよな」とか「米もべちゃべちゃだしな」と班員の思い思いの声が聞こえてくる。何度か経験しているし、手順もぼんやりとおぼえているはずだったが、皆が皆、上手くこなすことができず、失敗した、という感想を共有していた。そのためか、どこか言葉少なに食事を片付けたあと、そそくさと片付けを済ませる流れになった。片付けの途中、マリに呼びだされ、キャンプ場から少し離れたところへと赴く。予感はあったが、初めてのことなので本当に自らの考えが正しいのか、いまいち自信が持てずに向かってみれば、薄明かりの下で頬を紅潮させる少女の姿がある。「あのさぁ……」「うん」なんとはなしにやりとりを交わしている間、周囲を飛ぶ蚊の羽音がいつになくうるさく感じられた。その間も、心臓の鼓動は大きくなり、「私さ、敦志君のことがさ」

「だいっきらい」忌々しげな顔でマリに告げられ、敦志は自らの血流が冷えていくのを如実に感じる。近所の公園のベンチ。少女の目から涙がつーっと垂れてくるのに、場違いな美しさをおぼえながら、なにが悪かったんだろうな、と振り返った。観測できるかぎりのケチのつきはじめは受験での失敗だった。そこから、浪人するか滑り止めで受かった大学に行くかで揉めに揉めた。恋人と同じ大学に行くためだけにもう一年頑張るほどの情熱がなかったという点と、マリに対する劣等感と申し訳なさが合わさって、二者間の空気が悪くなり、罵りあうことが増えた。敦志としては別の大学でいいだろうという心地だったが、マリはあくまでも同じ学び舎に入ることを望んだ。ここから飛び火した罵詈雑言はお互いの欠点や、ほんのなんでもない不満にいたるまで幅広く放たれ、収拾がつかなくなっていき、卒業を迎える前に今の結末にいたった。「もう、付き合ってらんない」なにかを求めるように睨みつけてくる彼女。求められている事柄をなんとはなしに理解したものの、実行するには気力がいる。「……そうか」そして、彼女に対する努力に費やす情熱はもうほぼほぼ尽きていた。少女はしばらくの間、耐えるように唇を噛みしめていたが、やがて勢いよく立ち上がると、無言で背を向け、ずかずかと歩きだす。まだ、間に合うかもしれない。そんな未練が湧きあがりかけたものの、もはや、彼女のために立ちあがる気力さえ無くなっていた。背中が遠くなっていく間、雪が降りはじめ、

「ちめたい」娘の霧乃は手袋越しに降る雪を受け止めながら、舌っ足らずに呟く。敦志は笑いながら、そうだな、と繋いだ手の握りを少しだけ強めた。「当たり前だろ!」兄の幸人がやや馬鹿にするような声に、霧乃は大きく頬を膨らましてみせる。「そんなのわかんないもん!」と兄に掴みかかるが、幸人は「馬鹿だなぁ、お前」とニヤニヤして受けとめ力任せに押し返した。「やめなさい」と敦志が二人の間に割って入ると、子犬のように唸る霧乃と「はーい」と軽く応じる幸人とで反応ははっきりと分かれた。「きりちゃんはすぐに怒らない」と嗜めれば「うん」とすぐさましゅんとした。続いて「ゆきくんも、あんまりきりちゃんを煽らないようにな」と嗜めれば「はいはい、わかりました」とこれまた軽く受けとめられる。ここのところ、息子は万事がこんな調子であるため、いまいち聞いているいないのかわからないものの、聞いているということにする。そうしたあと、降りしきる雪の中で立ち尽くす。あまり雪が降らないこの町にしては珍しく、しっかりと積もっていた。生まれて五、六年の霧乃が雪を『ちめたい』ものだとあらためて認識したのも、そりゃそうか、と思える程度には。振り返れば、いつの間にか、子供二人は雪玉をぶつけあっている。敦志自身は、雪合戦が好きではなかったが、だからといって遊びであるうちは留め立てするのも無粋な気がして、黙って二人を見守る。今後とも健やかに大きくなって欲しいな、と願いながら、いつの間にか楽しげに笑う二人の子供に、生まれてきてくれて良かったと感じた。生んでくれた幸子に感謝してから、自宅であるマンションを振り返り、

 車を停車させてからちらりと振り返ると、長年住み慣れた煉瓦タイルに覆われた七階建てのマンションは随分と小さくなりはじめていた。解体直前というのもてつだって、その姿はどうにもうら寂しく感じられる。「パパ」妻の声に振り向くと、最近ややふっくらした幸子は「前を見ないと危ないよ」と注意した。「そうだね」と後ろ髪引かれつつも正面に向き直る。後方からは「早く着かないかな」と弾んだ声を出す霧乃に「荷下ろしとかめんどくせぇ」とだらしなさげに呟く幸人の声がした。兄から発せられた、引越し自体に対するネガティブな発言は、毎日せかせか働いて金を溜めてきた身には少々堪えたものの、半分くらい息子と同じことを思っていたので、黙ってハンドルを握る力を強める。ゆるやかな坂道、一階に米屋が入っているマンション、神社の境内までの長い長い階段……。移動距離自体は市内であるので、さほど遠いというわけではなかったものの、こうした見慣れた景色をこれから通ることがなくなりそうだというのは、少々感傷的な気分にさせられる。この段になって、なんだかんだで出て行ったばかりのマンションの散らかり気味の部屋たちをそれなりに気にいっていたんだな、と自覚した。考えてみれば、長く暮らしてきたのだから当たり前といえば当たり前なのであるが、いつかもう少し広いところにという意識ばかりが先立っていたのもあり、住んでいる間はさほど広くないマンションの部屋の記憶を忌々しく感じていた節がある。その思いが消えたわけではないが、今日この日ばかりは懐かしんでもいいのではないのか、と、ウィンカーを入れ、

 ウィンカーのカチカチという音を初めて聞いた気がした。自動車の免許をとったしたばかりの敦志は、母親がハンドルを切るのを後方の座席から見ながら、そんなことを思う。今までも、耳には入っていたはずなのにもかかわらず、自分でやってみるまでは意識にすら入っていなかったのだろうか? そんな推測は、無意識下において聴こえなかったり見えなかったりしているものが発生しうるという事実を敦志に示している。どれだけの事柄を今まで見過ごしていたんだろう、という恐怖がのしかかってきた。「帰りはあっくんが運転してみる? 免許、とったんだし」陽気な母の声に、試験の際に教官にのろのろ運転で怒られた記憶が蘇えり、止めておく、と答えたくなったが、ここで踏み出さなければなにもできないと思い「やってみていいかな?」と尋ね返した。「もちろん! なんなら、今から代わってもいいけど」と茶目っ気をこめた答えのあと「いや、そうすると事故っちゃうね」などと大笑いしはじめる母。母親の情緒がよくわからないまま、付き合いで愛想笑いをしながら窓の外を見遣れば、神社の鳥居が目に入って、

 鳥居をくぐると櫓の前に人が犇いていた。「とるぞぉ~」と気合の入った声に敦志が振り向けば、霧乃が母親譲りの丸い顔をパンパンに膨らませ、リュックサックを広げている。普段からマイペースな娘ではあるが、今日はいつになく元気だった。推薦で高校に受かってからというもの始終浮かれ気味な気がしてならい。「お兄ちゃんの分までたくさんとらないとね」と腕まくりをしようとした霧乃は、周囲の肌寒さを思い出したのか、すぐさま取りやめる。そんな娘の姿を見ながら敦志は、珍しく風邪を引いて家で寝こんでいる幸人とその世話をしてくれている幸子の姿を頭に浮かべた。やはり、自分も家に残るべきだったのではないか、という迷いが蘇えってきたが、出掛けに言われた「きりちゃんを守ってあげないと」とか「パパの方がたくさんお餅とれるでしょ」とかいう言葉を思い出す。久々に家族にいいところを見せるチャンスかもしれないと、腕を捲くったが、やはり寒くてすぐに元に戻した。「お父さん」くすくす笑う霧乃。最近、パパ、と呼ばれなくなったことに対する、寂しさとしょうがないなというあきらめに浸りつつ「なに?」と聞き返せば「お餅、いっぱい取ろうね」と背中をバンバンと叩かれた。「そうだね、いっぱいとろう」と応じたあと、娘とともに人波に入っていこうと周囲を窺う。その最中、鳥居の下にかかった縄が目に入り、

 ……コードの上にカラスが止まったのを見たあと、敦志は真正面に向き直る。先程まで目に映っていた青空に比べると、随分とじめじめと薄暗かった。やはり、遠回りした方が良かったかと思い直すかたわら、子供の頃の秘密基地に行く途中のわくわく感に近いものをおぼえなくもない。いい年なのにな、と自虐しながら、青いポリバケツの横を通りすぎたところで、携帯の振動がポケットから伝わり、慌てて手にとる。よくボタンを押し間違えるだけに、ちゃんととれたことに少しだけほっとする。

「あっ、親父」

 家を出てから格好つけはじめたらしい呼び方をする息子にやや辟易しつつも「なんだ?」と聞き返せば、

「霧乃の結婚式のことなんだけど」

 あまり話題にしたくないことを口にされたあと、「ああ」と応じる。そこから延々と二次会の余興の話をはじめる息子の話を聞き流しながら、もうすぐなんだな、と実感を深めつつ、路地裏を抜けた。二車線道路の向かいに子連れの親を見つけて目を細める。霧乃のいない生活とか考えられないな、などと思いつつも、娘が存在しなかった時間の方がぎりぎり長いのだから、そちらの方が自然なのかもしれないと気が付きもした。ここのところ白髪がチラつきだした幸子からも、いいことなんだから喜んであげないと、と諭されかたちとしては受け入れはしたものの、だからといって受け入れられるかといえば、なかなかそういうわけにも行かず、再び、向かいの道路を歩く娘の両手を繋ぐ父と母の顔を見て、

「早くってば」そう口にする霧乃と反対側から引っ張ってくる幸人に誘われながら、大型ショッピングモールへと向かう。道の先では幸子が楽しげに笑っていて、こういう日が続くといいなと敦志はしみじみと思い……

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ムラサキハルカ @harukamurasaki

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