生命創造の諸原理

山川一

第1話 はじめに

物理分野において宇宙の成り立ちはどうなっていたのか、どのように宇宙が創造されてきたのかは延々と研究されている。一方、地球で誕生した生命郡が一体どのような力学で生じてきたのかを研究するのは比較的ニッチな分野である。昨今、少子化や地球の環境破壊などの諸問題が私達の文明に現れてきているが、もし科学や研究というものが生命創造の諸原理を理解しえていれば、地球をどのように保つことで様々な生命が生き生きとできるのか分かるのではないだろうかと思った。現在、生物学は様々に分化して、諸生物の生物を記述する傾向にあるが、そもそも根本的な原子・分子の運動から生命の生じるに到るまでの原理がもし明らかにされるとすれば、私達は文明をどのように構築すべきかという点において次の段階に達することができるだろう。そのことは、たんに生命に関するもののみならず、あらゆる人工物、市場における新規商品や新興企業がどのように生じ、栄えていくか、あるいはその寿命を迎え、死んでいくかということも今よりより深く理解できるだろう。

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