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  •  本の塔を一旦退けてから復元することは、記憶力が無くても可能です。
     塔の上の本から1,2,3,4,5……と番号を振ったとして、塔から無理しない程度に本を取ったら、全体をひっくり返して地面に置くのです。
     たとえば5冊取ってひっくり返して置くと、上から5,4,3,2,1と積んだ状態になります。

     次にまた塔から6~10の本を取って、ひっくり返して、さっき置いた本の上に積むと、10,9,8,7,6,5,4,3,2,1と、元の塔の逆順で積むことができます。
     戻す時は同じように何冊かずつ取って、ひっくり返して積み直せば元通りになります。これだと表裏も元の状態に。背表紙の向きは変わる可能性があるので、今度はそっちを気をつけないといけませんが、一冊ずつ本の順番を記憶するよりは楽ですし、そもそも素早く積み直せます。

     これは本棚を動かすなどの理由で、一旦中身を全部出してから後で元通りにしたいときに便利な手です。私は最近、壊れたCD棚から一旦CDを取り出して、棚を修理してからまた同じように並べ直す時にこの手を使いました。


     いずれにせよ、エドガーはこの手を使わず、140冊以上の本の順番を完璧に覚える記憶力を持ちながら、表裏までは確認しないというがさつさ、あるいはポワロみたいに、全部きちっと並べないと気がすまない潔癖症のせいかもしれませんが(いやでも、それならむしろ一冊だけ裏なのは覚えていたか)、それで足が付いたようですが。

     しかしこの本、盗品なんですよね。盗品に「人から金を借りる時はひと声かけろ」と落書きするというのもどうかと思いますが。


     ところで、カトリックはともかく、ビートルズファンだから盗みを働かないという友人の言葉に主人公は特にツッコミを入れていませんでしたが、よくわからない理屈ですよね。ビートルズが好きなことが高潔な魂か何かを担保するんでしょうかね? 何も関係ない気がする。

    作者からの返信

     感想ありがとうございます。長い間、干されていた作品なので喜びもひとしおです。ストーリーを考えるときの癖として、始まりとオチを先に強く考えてから、下書きを書き始めるので、必然的に中間部分や論理的な部分が甘くなります。おっしゃる通り、何も140冊すべてを記憶しなくても、本の塔を再構築することは可能ですね。エドガーは主人公が試験によって半日部屋を空けることを知っていたわけで、余計に色んな手段が使えることになります。ただ、本を別な場所に裏返して重ねていくと、元の塔と同じくらい巨大な塔が隣に出来上がってしまいますが……。

     図書室から勝手に持ってきた本に「人から借りるときは声をかけろ」と書いてあるのも変な話で、この辺りは設定のミスですね。そこまで深く考えられなかったと言うべきでしょうか……。

     ビートルズはジョンレノンが平和主義っぽかったイメージがあるので、ファンにもそういうタイプの人が多いのかなあと思ったのかもしれません。本来は世界的なバンドなので、様々なファンがいるのでしょう。

     探偵小説作家には憧れているので、いずれまた、書いてみたいと思っています。的確な批評をありがとうございました。