救世の塔

御堂 海

第1話 ブリーフィング

ケイ「よお、フェイ。なんだか浮かない顔してるな?」


フェイ「いや、なんだか腹の調子が悪くて。」


ケイ「思い詰め過ぎじゃないか、変なこと考えすぎると腹壊すぞ」


フェイ「ああ、なんだか気分が晴れなくて。今日から新しい仕事任されるみたいだしな」


ケイ「ああ、最近噂になってるやつだっけ?お前が任されることになりそうなんだな」


フェイとケイがいた会議室に男が入ってくる。


ジェイク「ブリーフィングを始める」


ここは豊かな緑と清水の流れる土地にある国家ロゼリア、その公安部の一室である。


保安官のフェイとケイ、ジェイクは新しく舞い込んできた案件のためブリーフィングを開始する。


ジェイク「最近街の方で救世院という宗教団体に入った家族と連絡が取れなくなったという相談が入った。


他にも救世院に入った知人を見かけなくなったなどの噂も出ており詳細を調べる必要性がある。


その潜入調査に向かって欲しい、担当はフェイ、バックアップはケイだ。


調査がまとまり次第報告書を定期提出するように」


フェイ、ケイ「了解しました!」


ジェイク「基本的にこの件の調査は2人に任せる、どのように進めるかは2人で話し合って決めてくれ」


ケイ「だってよ、フェイ。どうする?」


フェイ「そう言われてもな。救世院の事で分かってることはないんですか?」


ジェイク「救世院は街の東から出て郊外にある街道から少し離れた場所にある修道院を改修して建てられている。


確認できているだけでも15名前後の出入りが確認されている。


入院には院長であるイドニスという女性と面談をする必要がある。認められれば入院して院内での生活が可能になる。」


フェイ「入院の条件は?」


ジェイク「詳細な情報は分かっていない、しかし病床の者、問題を抱える者、自立した生活が難しい者を引き取って世話をしているそうだ。


入院の際にはその点を考慮して面談を受けるといい。


後は救世院の人間と繋がりのある人間を用意してある、入院の際にはその人物を通じて面談を受けるといい。


段取りは2人で決めてくれ。」



フェイ、ケイ「了解しました!」


ケイ「だそうだぞフェイ、どうする?」


フェイ「今回の任務は救世院の調査と報告だ。一通り調べて報告書を作るよ。」


ケイ「それで、何から始めるんだ?」


フェイ「そうだな、まずは救世院付近の下調べと面談の内容のリハーサルを考えよう。」


ケイ「了解、それじゃ腹ごしらえしたら救世院まで行ってみますか!」


フェイ「そうだな、何かあっても対応出来るように用意はしておいてくれよ。」


そうして二人は食堂で食事を済ませ、救世院までの移動を開始した。

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