第6話 遺物3

フラー

「これは、古代の書物か。石棺の中に入っていたから状態も悪くないな。」


リルダ

「何て書いてあるのかしら。字は古いけど、私たちの使う文字に似たところがあるわ。」


そう言うと遠くから足音が聞こえた。


フラー

「いけない、兵士が来るぞ。もう出よう!」


二人は物陰に隠れた。


兵士達が通り過ぎたのを見計らって遺跡から出ていった。


石棺の中に入っていた書物を手に山道を下りる。


街に戻った二人はリルダの家に戻り書物

を覗きこんだ。


フラー

「大変だったな、危うく見つかる所だったぜ。見つかったらきつい説教とせっかくのお宝も没収されていた所だったぜ。」


リルダ

「そうね、遺跡やその他の歴史に関わるものはみんな国が管理しているわ。遺物の不当所持は罰則ものよ。」


フラー

「こんなもん持ってきちまって、持ってるだけでもひやひやするな。ところでこれなんて書いてあるんだ?」


リルダ達は遺跡から持ち帰った書物を開いて覗き込んだ。


リルダ

「私たちの使う文字に似てるところもあるけどよく分からないわね。何て書いてあるのかしら。」


フラー

「以前これに似た文字を見たことがあるんだ。俺の爺さんが国に仕える学者でな。こんな感じの字をした本を持ってるのを目にした事がある。爺さんはそれがなんだか教えてくれなかったけどな。家に帰って爺さんの遺したものでもあさってみるか。」


そういうとフラーは家に戻っていった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る